大人気ファストフードチェーン『マクドナルド』では、期間限定バーガー「グラコロ」を販売中です。発売開始が1993年（平成5年）ということで、「今年で30周年！」的な一大イベントにしても全然おかしくないところを、さほど煽ることもなく「あつまろ！あったまろ！グラコろ！」と控えめなキャッチフレーズのみの告知に留めるあたり、さすがは秋シーズンの「月見バーガー」とともに“期間限定バーガーの王者”と称されるだけあって、自信と風格を感じずにはいられません。
そんな「グラコロ」ですが、今年は新作テイスト「濃厚ビーフハヤシグラコロ」との2種類で展開。デミグラスソースやビーフシチューソースを組み合わせたグラコロは、昨年の「ふわとろたまご濃厚デミグラコロ」を含めて過去に何度か登場していますが、ビーフハヤシソースを使うのは今回が初めて。既に実食を済ませた、何ならリピートしちゃってるよという方も多いと思われますが、そこはせっかくのニューテイスト。「グラコロ」ともども実食して、その味わいを改めて確認＆レポートしてみたいと思います！
冬のマックの定番！「グラコロ」
まずは、基本の「グラコロ」からいただきます。紙包みを通してもわかるバンズのふんわり感と芳醇な香り、コロッケからの香ばしさがふわっと漂ってきます。食べてみると、バンズのもっちり食感にソースの甘みと酸味、衣のサクサク感が絶品です。続いてとろっと濃密なグラタン、さらに千切りキャベツのシャキシャキ食感とタマゴソースの濃厚な味わいと、次から次に異なる美味しさが被さってきます。
思えば「グラコロ」を食べたのは何年前だったかな…と記憶の彼方に置いてけぼりにしていたほどの久々でしたが、こんなにも美味しいことになっていたんですねえ。口の中にいる食材の全てがウマくて、また全てが他の味に埋もれることなく、己の存在を控えめながらもしっかりと主張している。毎年楽しみにしている人が多数いるというのも、そりゃあそうだよなと納得の美味しさを噛みしめて、1個をペロッと完食！
新テイストは旨いのか？「濃厚ビーフハヤシグラコロ」
続いては新テイスト「濃厚ビーフハヤシグラコロ」。ベースとなる「グラコロ」に、牛肉と玉ねぎをデミグラスソースに絡めたビーフハヤシフィリングと3種のチーズを使ったチーズソースをサンドした構成となっています。実食の前にバンズを開けて、ソースをチェック。ビーフハヤシフィリングもチーズソースも、量自体は割と少な目です。ビーフハヤシはデミ系ソースの強い味わい、チーズソースはチーズの酸味がちゃんと備わっており、恐らくはテイストのバランスを考えた上での控え目な量…と推測できます。
果たしてこれが正解かどうか、食べて判別してみます。思ったほどビーフハヤシとチーズソースの味が前に出てこないです。まず「グラコロ」の一連のテイストが先に来て、遠くの方から「ここにいるよ～」とデミソースがやって来る感じです。チーズソースは控えめで、濃厚というよりも“ほんのりビーフハヤシ”な味わい。ビーフハヤシフィリングが厚めの部分を見定めてからガブッといってみましたが、やはりデミテイストは一歩引いたところから手を振ってます。主張は強くないけど、かといって全く存在感がないというわけではない、何とも不思議な味わいを堪能して無事完食となりました。ごちそうさま！
まとめ
久しく食べていなかった「グラコロ」ですが、メインのコロッケはもちろん、バンズ、タマゴソース（これがかなり侮れない）、キャベツ、コロッケにかかっているソースの味わいまで、全てが高いレベルでバランスよく整った味わいでした。唯一突っ込むところがあるとすれば、コロッケに入っているエビとマカロニを感じ取れなかったことくらいです。それを差し引いても十分な美味しさ、リピートする価値大いにアリの一品と改めて認識できた次第です。
一方の新テイスト「濃厚ビーフハヤシグラコロ」ですが、主役であるはずのビーフハヤシの存在感が思っていた以上に希薄。ベースの「グラコロ」が美味しすぎるゆえ、そのテイストを邪魔しないようにした結果……ということなんでしょうかねえ。ビーフハヤシフィリング自体は濃厚さが感じられる味わいだっただけに、もうちょっと全体のテイストに影響を与えるほどの量があってもよかったのでは…と感じました。もちろん美味しいのは美味しいんですが、ビーフハヤシの濃厚さという面に関しては物足りないというのが正直な感想です。
販売はどちらも年明けまでとまだ余裕がありますが、万が一食べ損ねると来年の今時期まで1年待たされる可能性が非常に高い「グラコロ」＆「濃厚ビーフハヤシグラコロ」。笑えない状況を回避するためにも、何より美味しいテイストを味わうためにも、お近くの『マクドナルド』でぜひ早めにオーダー＆実食されることを強くオススメします！
（撮影・文◎河西まさあき）
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