『ポケットモンスター』シリーズ初のオープンワールドRPG『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の有料追加コンテンツとなる『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット ゼロの秘宝』、その後編となる「藍の円盤」が12月14日に配信される。配信に先駆け、リアルサウンドテック編集部は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット ゼロの秘宝』「後編・藍の円盤」発売前メディア向けローンチイベントに参加。同作冒頭のストーリーや新要素についてレポートする。

参考:【画像】舞台はブルーベリー学園! 『ポケモンSV ゼロの秘宝』「後編・藍の円盤」のスクリーンショット

■新要素「ライド技:ひこう」や「四天王チャレンジ」

 『ゼロの秘宝』は「前編・碧の仮面」と「後編・藍の円盤」で構成され、2つの舞台でつながりのあるストーリーが展開される。今回体験した「藍の円盤」で、主人公は「ブルーベリー学園」に交換留学し、「ブルベリーグ」に君臨する四天王に挑戦し、バトルの腕を磨くというストーリーだ。「碧の仮面」は『ポケモン S・V』未クリアでもプレイ可能だったが、「藍の円盤」のストーリーを全て遊ぶためには『ポケモン S・V』と「碧の仮面」のクリアが必要な仕様となっている。

 「ブルーベリー学園」は、“四天王が君臨する”という事実からもわかるとおり、バトル色の強い舞台で、ダブルバトルが主流という特色がある。4つのエリアに分かれたマップ、四天王に挑むために必要な「四天王チャレンジ」、課外活動の「ブルレク」などの要素もあり、物語はここからパルデア地方にもつながっていくようだ。

 体験会では、新要素「ライド技:ひこう」も特別にクリア前から使用可能になっており、空を自由に飛び回る体験を楽しむことができた。滑空中にLスティックを押し込むと前方に加速し、そのまま飛び続けることが可能だ。広いフィールドをポケモンとともに楽しみ尽くすことができる、画期的な要素となっている。

 ストーリー面では、四天王のひとりであるネリネの「四天王チャレンジ」である「そらとぶタイムアタック」からスタート。伝説のポケモンであるコライドンミライドンの飛行能力を活かし、時間内にゴールまで到達できれば合格だ。ここでは「藍の円盤」クリア前でも上空を飛行可能となり、「ライド技:ひこう」と同じようにコースを飛び回ることができる。コイルが作ったリングをくぐれば制限時間が緩和されるギミックがあり、難易度はそこまで高くないものの、操作感は独特な面も。合格すると、ネリネとのバトルが待っている。

 また、ブルーベリー学園の「リーグ部」も主なコンテンツのひとつだ。部室にはバトルコートでの立ち回りが書かれたホワイトボードや、学園で使われている通貨であるBP(ブルーベリーポイント)で支援ができるパソコン、ポケモン用のトレーニングマシンなどが設置されており、なかでもBP支援用のパソコンではさまざまな備品や機能追加のお礼を受け取ることができる。

 もちろん、部室にあるのは機能面の便利さだけではない。室内にはお菓子が散らばっていたり、“部室らしさ”を感じる良い意味で雑然とした雰囲気もある。冒険中に休憩がてら、リーグ部の部室でのんびりと過ごすのもいいかもしれない。

 また、学園の課外活動「ブルレク」では、さまざまなミッションを達成することによってBPが入手可能。ミッションは10BP消費で別のものに変更できるため、苦手なものがあれば無理にこなす必要もない親切設計だ。クリアするたびに自動で次のミッションが出てくるため、特に意識せずともある程度のミッションはクリアできるようになっている。

■楽しみの幅が広がるクリア後要素も

 そのほかの要素では、テラリウムドーム内にいる研究員のシンクロミと会話して研究のお手伝いをすることで開放される「シンクロマシン」も目を引く。連れ歩いているポケモンとシンクロして、プレイヤーが自ら動かすことができるという内容で、移動はもちろん、Yボタンで攻撃も可能。シンクロはドーム内でのみ使用可能で、シンクロを解除すると主人公が元いた場所から再開される。ポケモンの視点になって歩き回り、それだけでなく攻撃までできることで、楽しみ方の幅はぐっと広がりそうだ。

 体験会では、クリア後の要素もいくつか紹介された。まずは「おやつおやじ」。一部の伝説のポケモンに会うためのおやつをくれる人物であり、それぞれのポケモンに対応したおやつを受け取ってから、ヒントをもらって特定の場所に行く。すると、伝説のポケモンに会うことができるという内容だ。伝説のポケモンたちは、パルデア地方の各地に登場するという。

※「伝説のポケモン」とは、ブルーベリー学園で行われる課外活動「ブルレク」をクリアしていくことで出会うことができる。

 そして『ポケモン S・V』の世界観を楽しむプレイヤーにとってうれしいのが、「特別講師」のシステムだ。パルデアのトレーナーをBPでリーグ部に呼べるというもので、写真撮影や会話、そしてもちろんバトルもできる。好きなジムリーダーを呼び、記念撮影してから腕試し……なんてこともできてしまう。

 学園特有の居心地の良さと、ポケモントレーナーとしての実力を試されるバトル、そして自由度と楽しさを増した探索と、体験会の範囲だけでも「藍の円盤」の遊びの幅広さを感じることができた。新機能と新たな出会いをひとつずつ楽しみながら、心ゆくまで学園生活を謳歌することをおすすめしたい。

(文=片村光博)

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