人気YouTuberコンビ・水溜りボンドが“青い”コカ・コーラ缶を査定に出したところ、40万円という結果が出た。YouTubeではたびたび高級時計やポケモンカードなどを査定する動画が投稿されているが、なぜ高額査定動画に注目が集まるのか。今回は水溜りボンドの検証結果を中心に、YouTuberたちの高額査定動画に注目が集まる理由を考えてみたい。

参考:【写真】2000万円の値段を叩き出したフィッシャーズ・シルクの高額査定商品

 2023年12月2日水溜りボンドのチャンネルに投稿された動画では、カンタが15万円で入手した青いコカ・コーラ缶が登場。ネットサーフィン中にたまたま見つけたこの缶に「カンタセンサーが反応」したといい、予算オーバーにも関わらず購入したことを明かしている。カンタによると、青いコカ・コーラ缶は『1970年代からある』という噂があるとのことだが、存在そのものの真偽は不明。実はカンタは過去にも同じものを海外サイトで発見していたそうだが、この海外サイトが明らかに詐欺サイトだったため、当時は購入しなかったと述べている。

 カンタが「騙される可能性が非常に高い」と話す青いコカ・コーラ缶は一体どのようなものなのか。カンタが今回購入した缶は、蓋がプルリングタイプで、未開封にも関わらず中身は空、容量の単位が「オンス」で記載されているという特徴がある。製造年の記載がなかったため本当に生産されていたものかはわからず、カンタは「微妙かも」と不安を口にしている。

 しかし鑑定士による査定で状況が一変。鑑定士は、デザインのサンプルとしてつくられた可能性や関係者に配布していた試作品やノベルティの可能性を挙げ、「かなり珍しい」と発言。つくられたのは、蓋の形状から1960年から70年代であるといい、国はアメリカまたはカナダと考えられるそうだ。市場にほとんど出回っていないことや状態がいいこと、コカ・コーラヴィンテージ品の価値が年々上がっていることなどを加味したうえで、概算鑑定額は40万円という値段になった。まずまずの結果が得られた青い缶だが、今後の流通量次第では数百万になる可能性もあるとのことだ。

 まさかの高額査定に驚きを隠せない水溜りボンドの2人だったが、青いコカ・コーラ缶の存在や査定結果には視聴者もワクワクした模様。これまで検証をはじめとした企画で視聴者を沸かせてきたカンタの嗅覚には、大きな注目が注がれたことがコメントから読み取れる。

 YouTubeでは高級時計や金、ポケモンカードなどの鑑定動画がたびたび話題となっている。2022年1月にフィッシャーズが投稿した動画では、収集癖のあるシルクロードの私物をプロに査定してもらう企画を実施。多趣味なシルクロードならではのフィギュアや遊戯王カード、高級時計、絵画などの査定金額は全体で2000万円以上にのぼった。なかでも現代美術アーティスト・KAWS(カウズ)のシリアルナンバー入りの絵画は、1枚で1000万という金額が提示されており、視聴者も終始大興奮だったようだ。

 高額品といえば、最近は20億円の家の話題でひっきりなしのヒカキンも忘れてはいけない存在だ。2022年に公開された動画では、純金でつくられたハンドスピナーを鑑定に出している。2017年12月に購入した際は432万円だったというハンドスピナーの金額は、純粋な金の部分のみで410万円という結果に。しかし、金をハンドスピナーに加工するための代金や販売店の利益などを考えると、この差額はむしろ金の凄さを物語っており、視聴者からは納得の声があがっていた。

 今回の水溜りボンドの青いコカ・コーラ缶をはじめ、 YouTuberたちの査定動画には普段あまり目にしない珍しいものが登場することが多い。とくにシルクロードやヒカキンのように、一般人ではなかなか手に入れられない高級品などの査定動画は、クリエイターたちのこれまでの歴史や努力を反映しており、古参ファンにとっては感慨深いもののよう。YouTuberたちの高額査定動画は、視聴者に夢を届けるという大きな意義があるといえるだろう。

(文=せきぐちゆみ)

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