「東京コミックコンベンション2023」(以下「東京コミコン2023」)が12月9日に千葉・幕張メッセで開催。「アントマン」シリーズのホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ役などで知られるエヴァンジェリンリリーがセレブ・ステージに登場し、トークを展開した。

【写真】エヴァンジェリン・リリー、客席に向かって弓矢を射抜くポーズ

ワスプのスーツは6カ月かけて作ってもらった

大きな拍手と歓声の中、ステージに登場すると、笑顔を浮かべて「こんにちは」と日本語であいさつをしたリリーコミコン2日目ということで、初日に撮影会やサイン会でたくさんの日本のファンに会った印象を聞かれると、「丁寧で謙虚で、泣き出してしまう人もいました。それがすごくかわいくて。そんな皆さんからの愛に感謝しています」と答えた。

アントマン」シリーズにホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ役で出演しているリリー。初めてワスプのスーツを着た時の感想を聞かれると「あの衣装は6カ月かけて私の体にフィットするように作ってもらったものなんです。なので、最初に着た時は『スーパーヒーローに変身できた!』って思いました」と振り返った。

ワスプのスーツを着て小さくなったら何がしたい?という問いには「ビル・ゲイツの取締役会の部屋に入り込んで、何が行われているかを知りたい」と回答。MCが「なかなか思いつかない答えですね」と返すと、「私は予想できない女なので、予想できない回答を(笑)」とニッコリ。

■最強のヴィランサノス”の理想的な倒し方とは?

また、最強のヴィランサノス”の理想的な倒し方として「小さくなってサノスの鼻に入って、そこで巨大化すれば終わったんじゃないかなって思います。それが最終兵器になったのに(作中では)使わなかった」と自身のアイデアを披露。

アベンジャーズ/エンドゲーム」では女性ヒーローが一堂に会するシーンも印象的だったが、「そこは私がマーベル作品に出ている中で一番気に入っているシーンです。私も感動しました。13人いたと思うんですが、あれだけの女性たちと一緒に撮影をすることはそれまでになかったことだったので、撮影の合間にみんなで話をしました。子どものこと、人生のこと、“女性であること”についてなど」と撮影時のエピソードも明かした。

「今後もMCUワスプは活躍するんですよね?」とMCが尋ねると「それは謎(ミステリー)です(笑)。ロストアイランド(無人島)より深く暗い秘密かもしれないです」と、自身が出演したドラマ「LOST」にかけつつ、答えをはぐらかした。

そして今後やってみたいことは?という質問には「もっとやりたいことはスクリーンの外にあります。母親としての役割や人道的な活動を情熱を持ってやること。そして小説を書くことも」と、俳優以外の活動にも意欲を見せた。

トークの合間にはファンに手を振ったり、サービスした他、「ホビット」シリーズのエルフ“タウリエル”を演じていたことにちなんで、MCから「客席に向かって弓矢を射抜いてくれませんか?」というリクエストにも応えた。「真面目な顔をすることが大事」と言って、凛々しい表情で弓を射抜く姿を見せると、大きな歓声が起こった。

さらに、ワスプのフィギュアを自分の顔に近づけたり、アメキャラ系ライター・杉山すぴ豊に日本語を教わって「日本を愛してる!」「日本、大好き!」と日本語でファンに呼び掛けるなど、最後までたっぷりとファンサービスをしていた。

■「東京コミコン」とは

コミコン」とは「コミックコンベンション」の略。1970年ゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションとしてアメリカで開催されたイベントが原点で、漫画を中心としたポップカルチャーの祭典。

日本では2016年に「東京コミコン 2016」として初開催。第1回から毎年、海外の有名俳優や著名アーティストとのコミュニケーション、映画で使用されたプロップ(小道具)の展示・撮影、コスプレイヤー同士の交流の場などを設け、過去には東京コミコンの永久名誉親善大使スタン・リーや、クリス・ヘムズワース、オーランド・ブルームなど、多彩なセレブゲストが登場している。

2023年は12月8日(金)~10日(日)の3日間、千葉・幕張メッセにて開催。エヴァンジェリンリリーホープ・ヴァン・ダイン/ワスプ役で出演する「アントマン」シリーズはディズニープラスで配信中。

◆取材・文=田中隆信

エヴァンジェリン・リリー/撮影:田中隆信