「東京コミックコンベンション2023」(以下「東京コミコン2023」)が12月9日に千葉・幕張メッセで開催。トム・ヒドルストンがセレブ・ステージに登場し、トークを展開した。

【写真】大勢のコスプレーヤーたちに囲まれて笑顔のトム・ヒドルストン

■“ロキポーズ”をやりませんか?という提案に「イエス!」と快諾

MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のロキ役でおなじみのトム・ヒドルストンは、ステージに登場すると「ロキが『ありがとう』と言っています」と日本語であいさつ。

ロキのツノを最初に被った時の気持ちを聞かれると「初めて被ったのは2009年なので14年前になります。それまで2次元(コミック)だったものを3次元(映画)にしたということで、『これからこれをやるぞ!』という気持ちだったと思います。最初のツノはヘルメット型だったので耳が覆いかぶさっていて何も聞こえませんでした」と振り返った。

ここで、MCを務める小田井涼平が「会場の皆さんと一緒に“ロキポーズ”をやりませんか?」と提案。ヒドルストンは「イエス!」と快諾し、会場にいる全員で両手でツノを作ってロキポーズをした。

ロキがたくさんの人に愛される“理由”を聞かれると「私がこれだけ長く“ロキ”を演じることが出来ているのは、皆さんからの支持があるからです。キャラクターとしては“神”であるけれど、非常に“人間的”であるということもそうだと思います。複雑で悪戯心もあり、チャーミングでもある。そういう多面的なところが人間的で、彼の魅力を増しているのではないでしょうか」と自身が思う“理由”を語った。

■「ロキ」の名ゼリフが次々と飛び出した

オリジナルドラマ「ロキ シーズン2」の感動的な最終回をどんな気持ちで演じたのか?という問いには「とても心が動かされるものでした。というのも、皆さんもご存知の通り、その時のロキのセリフは『私はどのような神になりたいのか分かっている。お前たちのために、我々のために』というもので、それは『マイティ・ソー』の時と同じセリフなんですが、意味が違います」と答えた。

そして「最終回のあのシーンの撮影の時は、この14年間に関わってくれた全ての人たちを思い浮かべながら演じていました」と言い、「アベンジャーズ」のメンバーや「ロキ」のキャストの名前を列挙した。「旅路の最後、ロキは孤独だったかもしれませんが、私は決して孤独ではありませんでした」と話すと、大きな拍手が会場に響いた。

終盤には、MCUのキャラクターに扮(ふん)したコスプレーヤーたちがステージに登場し、集合写真を撮るなど交流を深める時間も設けられた。

最後は、「この週末たくさんの方にお会いすることができましたが、かけてくださる言葉がすごく親切で感動しました。ありがとうございます。私が作ったキャラクターが皆さんの共感を呼び起こして心に残ることはとても意味があると思いますのでうれしいです」というメッセージで締めくくった。

■「東京コミコン」とは

コミコン」とは「コミックコンベンション」の略。1970年ゴールデン・ステート・コミック・ブック・コンベンションとしてアメリカで開催されたイベントが原点で、漫画を中心としたポップカルチャーの祭典。

日本では2016年に「東京コミコン 2016」として初開催。第1回から毎年、海外の有名俳優や著名アーティストとのコミュニケーション、映画で使用されたプロップ(小道具)の展示・撮影、コスプレイヤー同士の交流の場などを設け、過去には東京コミコンの永久名誉親善大使スタン・リーや、クリス・ヘムズワース、オーランド・ブルームなど、多彩なセレブゲストが登場している。

2023年は12月8日(金)~10日(日)の3日間、千葉・幕張メッセにて開催される。トム・ヒドルストンが主演を務めるマーベルドラマ「ロキ」など、MCU作品はディズニープラスで配信中。

◆取材・文=田中隆信

トム・ヒドルストン/撮影:田中隆信