YouTuberのヒカルが、作詞家でプロデューサーの秋元康氏との対談を実施。そのなかで、YouTubeにおける最近の広告収益事情や“金持ちYouTuber”としてのブランディング戦略について語る場面があった。2人の対談は2023年12月3日に放送された、秋元氏がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組『いいこと、聴いた』で実現した。

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 YouTubeの流行り廃りは激しい。おまけに近年、配信者が増え過ぎたことで、視聴者の奪い合いが加速している。そんなYouTuber業界の現状について、ヒカルは「やっぱり昔より新規参入で成功する確率は少なくなっていると思う」と言い、「いまはより中身が見られる時代。人が見られる時代になったなと思っている」と私見を述べた。続けて「昔は企画が見られていたんですよね。『なにをするか』が見られてて、いまは『誰がするか』を見られている時代になってきた。本当に人間として魅力がある人が残っていくようになっていると思っている」とし、「当時YouTuberで数字を取ってて、いま落ちていってる奴らは根本的に面白くない奴らばっかりなんで」と斬り捨てた。その上で「僕は自分で実力があると思っているんで、あんまり左右されないかなと思っています」と自信を覗かせると、秋元氏は「面白いね。それはね。人だもんね、結局は」と共感を示した。

 また、秋元氏が「スポンサー案件を取らないと利益が出ないとか。そういう苦しみもあるんでしょ?」と尋ねたところ、ヒカルは、自身のYouTube動画の広告収益が「全盛期の半分くらいになっている」と告白し、「企業案件の数も減ってきている。案件をすると良くないイメージもあるので」と打ち明けた。

 しかし、約10個の事業を展開しているというヒカルは、「初めからこうなるとわかっていたんですよ」と主張し、「結局、ダイレクト課金に最終的に持っていかないとキツイと思っていて。Googleに命を握られている状態だったら、いつまで経ってもYouTubeの奴隷なんで。そうじゃなくて自分でサービスを作ったりしないと。ほんとの意味でのお金持ちにはなれないし、成功はないと思ったので、3~4年くらい前からそっちを進めていったという感じです」と話した。

 こうしたトップYouTuberの生存戦略を聞いた秋元氏は「すごいね。アパレルも美容もやってるんでしょ? あとサプリメントとか」「それだけ広げるとリスクも分散するもんね」と感心し、「自分のYouTuber(としての)人気だけに頼ってないから、多分、他の事業も成功したんだろうね」と分析していた。

 その後、話題は「YouTuberとして伸びたきっかけ」へと移っていく。ヒカルは「やっぱりお金を使ったからだと思います」と成功の秘訣を説き、かつてYouTuberのなかでは「お金を使うのがいやらしい」という感覚があったと説明した。

 「そこを僕が道を作ったというか。僕はそれをあえて狙った」とヒカル。「僕がYouTubeを始めたのは10年前で、結構早い段階で始めたんですけど、僕より前に始めていたYouTuberがなんだかんだいて。世代的には僕、第三世代くらいなんですよ。第一世代、第二世代と同じことをしても勝てないと思ったので、もうクリーンにいくことをやめようと思って。トゲのある言葉を使って過激にお金も見せびらかして、嫌われるダークヒーローのようになろうというので攻めたんですよね」と振り返った。秋元氏が「やっぱりお金(をたくさん使うことは)面白いもんね。時計とか宝くじとかその辺だよね?」と質問すると、ヒカルは「そうですね。その当時はガンガン攻めました。それで“金持ちYouTuber”といわれ出したっていう感じですね」と、自分のキャラクターが固まった経緯を明かした。確固たる指針を持って進んできたヒカルに対して、秋元氏も興味津々の様子で対談は幕を閉じた。

(文=こじへい)

『いいこと、聴いた』公式サイトより