スズキ スイフトが7年ぶりにフルモデルチェンジ

「スズキ スイフト」が7年ぶりにフルモデルチェンジ!新開発エンジンを搭載したその実力&歴代スイフトとの違いは!?の画像一覧

コンパクトカースズキ スイフトが7年ぶりにフルモデルチェンジされて登場した。先日開催されたジャパンモビリティショー2023ではそのコンセプトモデルが公開されて話題を呼んだが、ほぼそのまま市販モデルとして正式発表された。CVT車は2023年12月13日に、5速MT車は2024年1月17日に販売が開始される。なお、気になるスポーツバージョンの「スイフトスポーツ」に関しては今回は発表がなく、しばらく継続販売となる。

世界的にも評価が高いBセグメントコンパクトハッチバック

スズキ スイフトは2000年に軽乗用車Kei」のパーツを使用したコンパクトカーとして初代モデルが誕生。2004年に登場した2代目は世界市場を視野に入れた本格的なコンパクトカーとして「走る、曲がる、止まる」というクルマの基本性能を作り込んで登場、「スイフト」の名前が国内外で広く知れわたることになった。初代は販売される地域によって名称が違っていたが、この2代目からワールドワイドで「スイフト」と呼ばれている。

それ以来、スイフトはブランドを代表するBセグメントのコンパクトハッチバックとして進化してきたが、スズキでは2004年に登場した2代目を初代としており、今回のフルモデルチェンジは名称としては5代目スズキ流にいうと「4代目」ということになる。

どこか柔らかさや優しさを感じさせるエクステリア

フルモデルチェンジされて登場した新型スイフトだが、そのエクステリアはこれまでのスポーティな乗り味を想像させるシャープなものから、どこか柔らかさや優しさを感じさせるものになった印象。ラウンドしたボディスタイリングと外側に大きく張り出したフェンダー、リアビューでとくに感じられる安定感のある台形フォルムが特徴だ。

クルマ全体を包み込むラウンド形状が先進的なイメージを表現するエクステリア空力性能の向上も図られ、バックドアサイドスポイラーやフロントストレイク(フロントタイヤへの空気の流れを最適化するエアロパーツ)の採用で、空気の流れを最適化している。

エクステリアでもうひとつの注目点がボディカラー。モノトーン9色、2トーン4色の全13色が用意されるが、中でも新規に設定された「フロンティアブルーパールメタリック」と「クールイエローメタリック」は、深みのある質感と高彩度の発色で、大きな注目を集めそうだ。

ボディカラーはフロンティアブルーパールメタリックはじめ、モノトーン9色、2トーン4色の全13色プラットフォームには先代の改良型のHEARTECT(ハーテクト)を採用。ボディの高張力鋼板の使用範囲拡大や構造用接着剤の採用によって剛性をさらに高めている。なお、ボディサイズは扱いやすい5ナンバーサイズを堅持。最小回転半径は4.8mとなっている。

高張力鋼板の使用範囲拡大や構造用接着剤の採用で剛性をさらに向上

1.2Lエンジン、CVTも新開発。25.4km/Lの燃費をマーク

エンジンは新開発の直列3気筒1197ccのZ12E型(82PS)を搭載。マイルドハイブリッドの仕様も設定し、低速から滑らかに上昇するトルク特性による街乗り走行での軽快感を実現することで、燃費性能と走行性能の両立を図った。

エンジンは新開発の直列3気筒1197ccのZ12E型を搭載組み合わせるCVTも新開発し、マイルドハイブリッドCVT車で24.5km/L(先代は21.0 km/L)を実現。さらに、スズキでは国内で初めて設定したマイルドハイブリッドの5速MT車では25.4km/L(先代は21.8km/L)の燃費をマークしている。

インパネとドアトリムを繋げることでドライバーとクルマの一体感を表現先進安全装備はミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたデュアルセンサーブレーキサポートIIに進化。画角や検知エリアを拡大し、検知対象に自転車自動二輪車の検知にも対応する。

ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合せたデュアルセンサーブレーキサポートIIを採用また、前後バンパーに装着された超音波センサーにより、衝突の可能性があると判断した場合に被害軽減・衝突回避を試みる低速時ブレーキサポート(前進・後退)を採用する。

ハイブリッドMZには、ミリ波レーダーと単眼カメラによりハイビームの照射範囲を制御するアダプティブハイビームシステム、スズキ小型車初採用となる電動パーキングブレーキを装備。アダプティクルーズコントロールも停止保持機能付きとなる。

そのほか、ナビゲーション横に取り付られけたカメラでドライバーの顔情報を認識し、取得した顔情報から居眠りや眠気、脇見を検知して注意を促すドライバーモニタリングシステムをスズキで初採用(ハイブリッド系にオプション設定)した。

装備面では、9インチ大型ディスプレイオーディオを採用。メーカーオプション設定のオーディオは全てスズキコネクトに対応する。スズキコネクトは従来から設定していた緊急通報やトラブルサポート、リモートエアコンなどに加え、新たに警告灯点灯と連動し、警告灯点灯のディスプレイ通知やディスプレイ操作によるコールセンターへの通信などの機能が新たに搭載されている。

新型スイフトは、歴代スイフトで培ってきたデザイン性や走行性能に加えて、安全装備や利便性の高い装備を充実させた、スズキらしい「日常を楽しめる」クルマと言えそうだ。

フロントドアトリムクロスやインパネの一部に3Dテクスチャーを採用

スズキ スイフト ラインアップ

1.2 XG CVT ¥1,727,000
  XG (4WD CVT ¥1,892,000
1.2 ハイブリッドMX 5MT/CVT ¥1,922,800
  ハイブリッドMZ CVT ¥2,167,000
  ハイブリッドMX(4WD CVT ¥2,087,000
  ハイブリッドMZ (4WD CVT ¥2,332,000

「スズキ ハイブリッドMZ FF」スペック

全長×全幅×全高 3,860×1,695×1,500mm
ホイールベース 2,450m
車両重量 950kg
エンジン 直列3気筒DOHC横置+モーター
総排気量 1,197cc
最高出力 60kW(82PS)/5,700rpm
最大トルク 108Nm(11.0kgf・m)/4,500rpm
モーター最高出力 2.3kW(3.1ps)/1,100rpm
モーター最大トルク 60Nm(6.1kgf・m)/100rpm
トランスミッション CVT
駆動方式 FF
メーカー希望小売価格(税込) ¥2,167,000

文/近藤暁史 写真提供/スズキ

「スズキ スイフト」が7年ぶりにフルモデルチェンジ!新開発エンジンを搭載したその実力&歴代スイフトとの違いは!?