今回は2003年3月の無線LANルーター市場を取り上げる。当時、BCNが収集したデータによると、機種別上位の10機種中8機種が、メルコのAirStationだった。現在も無線LANルーター市場ではバッファローのシェアは高いが、20年前は6割を超えるシェアを占めていた。

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 03年3月における無線LANルーターの機種別TOP10では、8機種をメルコ製品が占め、圧倒的な存在感を示していた。1位の「WBR-B11/GP」は対応している規格はIEEE 802.11bで、2位の「WBR-G54/P」はIEEE 802.11g。この2機種で市場の3割を超えるシェアを占めていた。メルコ以外にTOP10に入ったのはアップルの「M8930J/A」とNECの「PA-WB7000/BC」だった。

 メーカー別シェアでも、もちろんメルコが首位を獲得しており、シェアは65.3%。2位以下はコレガ(7.5%)、NEC(7.2%)、アップル(5.8%)、IOデータ機器(5.6%)と続いた。当時はまだIEEE 802.11bが主流で市場の7割弱を占め、IEEE 802.11gへと移行していく途中だった。現在ではIEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)が8割弱を占めている。