アメリカでワニのメッカと言えばフロリダ州だが、そこにあるワニ園で全身が真っ白な白変種のワニが誕生したそうだ。
アルビノではなく白変種なのは目の色を見ればわかる。白変種はメラニン色素の生成量が少ないため体の色は白いが、完全にメラニンが欠損しているわけではないので、目の色は通常の個体と同様に黒や茶色などの色をしている。
飼育下で白変種のワニが誕生したのは初めてだそうで、世界中で白変種のワニは8頭しか確認されていない超レア種だ。
フロリダ州オーランドにあるワニ園「ゲーターランド・オーランド(Gatorland Orlando)」でとても珍しい白色のワニの赤ちゃんが誕生した。
この白いワニ(アリゲーター)の赤ちゃんは「ジェイアン」と「アシュリー」という夫婦から生まれたメスで、体重約96g、長さ約49cm。普通の色をしたオスの兄弟と一緒に生まれた。
獣医師による健康診断で、白い赤ちゃんが健康であることが確認された。
白ワニは食欲旺盛で、きょうだいと共に、小さく切った生の鶏肉やワニ用フードのペレットを食べているという。
この白いワニの子は、36年前の1987年、ルイジアナ州の沼地の巣で発見された白いワニの子孫だそうだ。
白変種とアルビノは、どちらも見た目は白色だが遺伝子や形質発現に差がある。
アルビノは遺伝子異常により、メラニン色素が全く作れないので目の色が赤色なのに対し、白変種はメラニン色素の生成量が減少しているだけなので、目の色は黒や茶色で、中には白い皮膚に模様がある個体もいる。
アルビノほど紫外線の影響を受けないが、黒い色素が少ないため、長時間直射日光をを浴びると日焼けしやすいので注意が必要だ。
このワニ園では2020年に「ホワイトゲイタースワンプ」という特別な生息地を作り、日よけをしているという。
同園は白いワニの健康状態や成長を見守っていき、大丈夫そうなら来年初めに一般公開する予定だ。またSNSを通じて名前を一般募集中だという。
written by parumo
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