スコティッシュ・プレミアシップ第17節が10日に行われ、セルティックとキルマーノックが対戦した。

 今季もスコティッシュ・プレミアシップで首位を独走しているセルティックチャンピオンズリーグ(CL)ではグループEを最下位で終えることが決まってしまったが、スコティッシュ・プレミアシップではここまで13勝3分と無敗で駆け抜けており、ライバルの2位レンジャーズに勝ち点差「8」をつけている。3連勝を目指す今節は敵地でキルマーノックと激突。セルティックの岩田智輝は2試合連続の先発に名を連ねた一方、古橋亨梧は2試合連続でベンチスタートに。負傷中の旗手怜央前田大然、さらに小林友希はメンバーから外れた。

 試合は立ち上がりからセルティックのペースで進行。5分には敵陣中央でクリアボールを拾った岩田が自らスペースを持ち運び、右へ繋ぐと、待っていたマット・オライリーが左足を振り抜く。狙い澄ましたミドルシュートは枠を捉えたが、シュートはGKに阻まれた。

 その後もセルティックが数多くのチャンスを作り、古橋に代わって最前線に入ったオ・ヒョンギュやルイス・パルマが度々ゴールを脅かすものの、こじ開けることはできない。すると32分、キルマーノックに決定機が到来。敵陣左サイドで前を向いたマシューケネディが右足でクロスボールを送ると、ファーサイドからフリーで走り込んだダニエル・アームストロングダイレクトで合わせたが、シュートはクロスバーに嫌われた。

 その直後、今度はセルティックがチャンスを作る。33分、敵陣右サイドで岩田からのパスを受けたアリスター・ジョンストンがドリブルで中央へ侵入。横へ繋ぐと、パスを受けたカラム・マクレガーは切り返しで寄せてきた相手を振り切り、右足でミドルシュートを放つ。ここはGKに弾き出されたが、こぼれ球に詰めていたオライリーがダイレクトで押し込んだ。セルティックが先制に成功している。

 終盤にはピンチを迎える場面もあったが、守備陣の体を張った守備により無失点で前半は終了。後半に入ると、ホームチームのキルマーノックが敵陣へ押し込む時間を増やす。75分、自陣からのパスを引き出したマーリー・ワトキンスが右サイドへスルーパスを送ると、駆け上がってきたブラッドリー・ライオンズがグラウンダーのクロスボールを供給。このボールがオウンゴールを誘発し、キルマーノックが試合を振り出しに戻した。

 追い付かれたセルティックは失点直後、アンカーの位置に入っていた岩田に代えて古橋を投入し、攻撃的な布陣にシフト。しかし、押し込みながらもなかなか決定的な場面を作れずにいると、87分にはキルマーノックがカウンターで反撃。右サイドから中央へ持ち運んだアームストロングがスルーパスを通すと、抜け出したケネディは飛び出してきたGKジョー・ハートの位置を見てダイレクトで流し込む。土壇場でキルマーノックが逆転に成功した。

 後半アディショナルタイムの8分間はセルティックが同点を目指して前に出たものの、得点を挙げるには至らず、試合はこのままタイムアップ。セルティックは今季初黒星を喫した。今節を既に消化したレンジャーズは白星を飾ったため、勝ち点差は「5」に縮まっている。

 この後、セルティックは13日にCLの最終戦で上田綺世が所属しているフェイエノールトをホームに迎える。次節のスコティッシュ・プレミアシップは16日に行われ、セルティックはホームで小田裕太郎と田川亨介が在籍するハーツと、キルマーノックは敵地でリヴィングストンと、それぞれ対戦予定だ。

【スコア】
キルマーノック 2-1 セルティック

【得点者】
0-1 33分 マット・オライリー(セルティック
1-1 75分 ナサニエル・フィリップス(OG/キルマーノック
2-1 88分 マシューケネディ(キルマーノック

セルティックに所属している岩田智輝(左)、古橋亨梧(右) [写真]=Getty Images