プレミアリーグ第16節、ルートン・タウンvsマンチェスター・シティが10日にケニルワース・ロードで行われ、アウェイのシティが1-2で逆転勝利した。

アストン・ビラ戦の0-1の敗戦によって4試合未勝利で4位に転落したシティは、アーセナル相手に善戦を見せた18位のルートンとのアウェイゲームで5試合ぶりの白星を目指した。難所ビラ・パークでの完敗によって改めてリーグ4連覇の難しさをひしひしと感じるグアルディオラのチームは、勝ち点3必須の一戦に向けて前節から先発4人を変更。サスペンション明けのロドリとグリーリッシュが復帰した一方、足を痛めたハーランドがベンチ外となり、アルバレスが最前線で起用された。

不振脱出へ勢いを持って試合に入ったシティは開始2分にボックス左に抜け出したフォーデンが最初の枠内シュートを記録。普段通りに相手を押し込みながら細かくボールを動かして揺さぶりをかける。

フォーデンのいきなりの決定機以降はなかなか効果的にフィニッシュまで持ち込めずにいたが、相手が狙うカウンターを許すことなく安定してゲームをコントロール。18分にはロドリのエリア外からのミドルシュートでGKカミンスキにファインセーブを強いる。

グヴァルディオルの積極的な攻撃参加やトップ下に入るフォーデンの縦横無尽な動き出しなど変化を加えた攻撃で揺さぶりをかけるアウェイチーム。とりわけ、フォーデンのポケットを取る動きやミドルシュートで決定機まで持ち込むが、最後のところで粘る相手の守備を崩し切れない。

以降も波状攻撃からグリーリッシュ、コバチッチらがエリア外から積極的に足を振っていくものの、ことごとく相手のシュートブロックに阻まれるシティ。すると、ここ数試合の悪い流れを引きずるチームは前半最終盤に一瞬の隙を突かれる。

前半アディショナルタイム2分、ルートンはハーフウェイライン付近のバークリーが3人に囲まれながらも圧巻のプレス回避。そこからダウティを経由したボールが右サイドのタウンゼントに渡ると、タウンゼントは狙いすました左足のクロスを供給。これをファーに走り込んだアデバヨがDF2枚に競り勝って頭で合わせた。

0-0ではなく0-1で後半に臨む形となったシティは同じメンバーでスタート。引き続き相手を自陣深くに押し込んでいくなか、CKに加えてボックス付近の好位置で得たFKを足がかりに同点ゴールを目指す。59分にはFKの流れからボックス内でアケ、ルベン・ディアスと足を振っていくが、相手DFのブロックとクロスバーに阻まれる。

しかし、直後の62分にはボックス手前右のロドリが強引にドリブルで仕掛けてボックス内に侵入。ここは勢い余ってDFと交錯するが、こぼれに反応したベルナルド・シウバがボックス右から左足で巻く絶妙なコントロールシュートをファーポストに突き刺した。

ようやくルートンの守備をこじ開けたシティは畳みかける。65分、相手ディフェンスラインでボールを持ったベルからフォーデンがボールを突っついてショートカウンターを発動。ボックス右に持ち込んだアルバレスがグラウンダーで折り返したボールをファーにフリーで走り込んだグリーリッシュが冷静に押し込み、瞬く間の逆転ゴールとした。

苦しみながらも鮮やかな連続ゴールで試合を引っくり返したグアルディオラのチームは、グヴァルディオルを下げてストーンズを投入。アケを左サイドに回して中央の守備とボール保持を安定させる策を講じる。

一方、上位相手に善戦で終わらせたくないホームチームはモリスらより攻撃的な選手を投入し、前半同様に個人で違いを生み出すバークリーを起点に幾度か際どいシーンを作り出す。

勝ち切れなかったここ数試合を考えれば、2点差を付けて試合を決めたいシティ。徐々に前がかる相手を引っくり返す形で3点目を狙うが、アルバレスらが仕留め切れず。1点差のまま最終盤の攻防に突入する。

前節、アーセナルも苦戦したルートンのセットプレーを警戒してか、グアルディオラ監督はフォーデンを下げてアカンジを最終盤に投入する割り切った交代策で逃げ切り態勢に。後半アディショナルタイムにはそのセットプレーを幾度か与えたものの、チョンの精度を欠くクロスにも救われて何とかこのままタイムアップを迎えた。

そして、昇格組相手に苦戦を強いられたものの、最後は王者の勝負強さを発揮したシティズンズが5試合ぶりの白星を挙げ、上位戦線に踏みとどまっている。

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