夫を亡くした裕福な未亡人が、便利屋のホームレスと一緒に暮らし始めた。女性は本物の愛だと信じて疑わなかったが、女性の家族は、ホームレスの男性に騙されたと考えている。この件を『BBC』が報じた。
■ホームレスの便利屋
キャロリンさん(80)は2014年に夫を亡くし、不動産を資産に持つ裕福な未亡人だ。アメリカ・カリフォルニア州にあるリゾート地に住んでおり、23歳年下のデイビッドさんと知り合った。デイビッドさんは当時ホームレスで、キャロリンさんのご用利きを何度かするうちに親しくなったのだという。
キャロリンさんは、「この年で見知らぬ人と恋に落ちたり、ロマンチックな関係になったりできると予想していなかった」と話し、永遠を愛を誓った。
またデイビッドさんも、「キャリロリンさんの世話をできるだけするし、近隣の人々も2人の仲を知っている」と明かしていた。
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■元薬物中毒の恋人を家族が警戒
キャロリンさんには2人の娘がおり、最初にキャロリンさんとデイビッドさんを見たときの印象を「恐怖に感じた」と話す。
その理由は、母親のキャロリンさんが10代の娘のように振る舞い、ファンタジーの中に生きているように見えて奇妙だったからだそうだ。
デイビッドさんは過去に覚せい剤中毒だったことがあり、麻薬売買にも手を染めていた。またアメリカの大手スーパー『Walmart(ウォルマート)』で襲撃事件があった際、犯行に使用されたパイプ爆弾製造の罪で刑務所にも入っていたという。
キャロリンさんの姪にあたるキムさんは、デイビッドさんを「ハーモニカやギターが上手で、親しみのある人」と好印象に捉えている。しかし娘たちは、キャロリンさんが夫とともに築いてきた不動産目当ての企てだと感じていた。
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■新型コロナで死去
キャロリンさんはデイビッドさんに4万ドル(約580万円)のワゴン車を購入するため、ローンを組んであげていた。また不動産売却で得た60万ドル(約8,800万円)の一部を譲渡するとも約束していたという。
娘たちはキャロリンさんと疎遠になっていたが、デイビッドさんが友人らに「俺はもうすぐ働かなくて済む」と漏らしていたのを知り、身元調査を行うことにした。するとデイビッドさんは犯罪歴だけでなく、家庭内暴力と育児放棄で離婚歴があることも明らかになった。
そんな中、デイビッドさんの勧めでワクチンを接種しなかったキャロリンさんは、新型コロナウイルス感染症を患ってしまう。娘らが代理で財務整理に取り掛かかろうとしている矢先に、帰らぬ人となった。
キャロリンさんは精神が不安定な状態にあったため、認知症を発症していた可能性も否定できないと、娘らは推測している。そのためデイビッドさんはそんなキャロリンさんにつけ込み、利用していたのではないかと心の内を明かしている。
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