前日まではブルージェイズ移籍が最有力視されていた大谷。そんな偉才の動向は多くの人たちの感情を揺さぶった。(C)Getty Images

 ありとあらゆる情報がSNS上に溢れかえった騒動から1日が過ぎた12月9日(現地時間)、大谷翔平の移籍先はドジャースに決まった。契約は10年総額7億ドル(約1014億円)。ぜいたく税で引かれる分はあるにせよ、単純計算で年俸7000万ドル(約104億3000万円)というエポックメーキングな内容となった。

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 前人未到の超大型契約でドジャース入りを決めた大谷。今オフにフリーエージェントとなった彼を巡っては、複数球団による争奪戦が熾烈を極めていた。米メディアではMLB挑戦の2018年から今季まで6シーズン在籍したエンゼルスのほか、カブスブルージェイズなどが獲得に本腰を入れた。

 とりわけブルージェイズは獲得に迫っていたとされている。ドジャース移籍が決まった前日には大谷が本拠地トロントに向かったなどの怪情報がネット上で飛び交い、野球ファンの熱視線がカナダに向けられた。

 そんな騒動直後の決定だった。ドジャース移籍確定の報道を受け、ネット上には様々な意見が噴出した。そのなかで全米野球記者協会のメンバーでもあるブランドン・ワイル記者は自身のX(旧ツイッター)に「オオタニは初めからドジャース移籍を望んでいた。そのなかで誰か(オオタニ陣営)が『ブルージェイズに移籍する』『オオタニがトロントに向かっている』と情報を流したのかもしれない」と投稿。世間を騒がせたブルージェイズ移籍報道への見解を記した。

 おそらくワイル記者に他意はない。ただ、結果論ではあるものの、実現しなかったブルージェイズ移籍が“オトリ”でしかなかったとも取れる見解でもある。ゆえにカナダの地元スポーツ局の関係者が憤怒した。『TSN』のリポーターを務めるジョーダン・チチェッリさんは自身のXで「今回のオオタニの件で最も腹立たしいのは、カナダをまるでゴミ捨て場のように傲慢に言う人たちだ」と指摘。次のように訴えている。

ブルージェイズがオトリになったって。正直に言って、こういうことがあるから私はドジャースの周囲の人たちに嫌悪感を抱いている。『なぜスターがカナダプレーしたいと思うのか?』って。そういうことを言っている人たちは、まるでトロントが北米で最も人気のある都市トップ5に入っていないかのような言いぐさで語る」

 人々を歓喜させ、苛立たせもした大谷のFA狂騒曲。その結末は、多くの人たちの感情を揺さぶったと言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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