三菱電機株式会社（本社：東京都千代田区、執行役社長：漆間 啓、以下「三菱電機」）とTXOne Networks Inc.（本社：台湾 台北市、CEO：テレンス・リュウ、以下「TXOne」）は、両社のOTセキュリティー事業の持続的拡大を目指し、技術開発およびマーケティングにおける長期的な協力関係構築のための協業契約を締結しました。
従来の製造現場のOT（Operational Technology：制御運用技術）／ICS（Industrial Control System：産業用制御システム）は、クローズド環境で運用されていることが多く、これまでITシステムとOTシステムは切り離されていました。一方、IoTやDXの出現により、ITとOTの融合が進んでいます。その結果、特に半導体や自動車をはじめとした製造業を狙ったサイバー攻撃によって生産停止に追い込まれるという事例が発生するなど、工場に対するセキュリティー対策の重要性が高まっています。
三菱電機は、これらのサイバー攻撃から製造現場を守るためワンストップOTセキュリティーソリューションを提供しています。金融業界をはじめとする各分野向けで培ってきたITセキュリティー技術と、製造業をはじめとした制御機器／システム事業で長年培った知見を融合し、アセスメント・コンサルティングから対策・運用までのサービスを一貫して提供しています。
TXOneは、半導体業界におけるセキュリティーガイドラインSEMI E187(*1)など各種セキュリティーガイドラインへの準拠を支援するOTセキュリティーソリューションをさまざまな製造業に提供しています。OT固有のネットワークセグメンテーションおよび防御技術により、サイバー攻撃の影響を軽減し、OT環境の特性に従い、「常に疑い、常に検証する」というメソッドを通じて、安全な生産活動を支援するサイバーセキュリティーソリューションを提供しています。
今回の協業契約締結により、両社は三菱電機が提供するアセスメントや保守運用などのサービスおよび制御機器・システムと、TXOneが提供するOTセキュリティー製品を組み合わせる共同開発を通じ、OTセキュリティーの新たな価値を創出します。生産性、効率性と安全性を両立するOTセキュリティーソリューションを提供することにより、さまざまな製造業のサプライチェーン全体のセキュリティーレベルの向上に貢献していきます。
三菱電機株式会社 専務執行役（インダストリー・モビリティBAO） 加賀 邦彦 コメント
三菱電機は製造業、社会インフラ、ビルオートメーションなどにおいて培ったOT技術・ノウハウと情報システム事業で培ったセキュリティー技術の融合により、OTセキュリティーの新たな価値を創出していきます。今後DX化の進展、攻撃の高度化・複雑化に伴い、OTセキュリティー対策においては情報通信レベルから制御通信レベルへとより深いネットワーク層への領域拡大が必要になると考えており、TXOneの保有するOTネットワークセグメンテーションおよび防御技術とのシナジーにより、安心・安全なOT環境と社会づくりに貢献できると確信しております。
TXOne Networks Inc. CEO テレンス・リュウ コメント
サイバー脅威が進化し続ける中、TXOneは先駆的なOTセキュリティーソリューションで産業界を強化することに引き続き取り組んでいきます。三菱電機とTXOne Networksの協業により、ITとOTの両分野に深く根ざした専門知識によって独自の価値を生み出し、進化し続けるサイバーリスクから製造資産を守る包括的かつ総合的なセキュリティーサービスをワンストップで提供します。私たちの相互の献身は、このデジタル時代に産業が安全に繁栄するための力となります。
(*1) SEMI E187：半導体製造業界団体であるSEMIが策定するファブ装置のサイバーセキュリティー仕様
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