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 アメリカ・ケンタッキー州ルイビルの小学校に通う子供たちにとって、水曜日は1週間のうち一番好きな日かもしれない。

 この日は「フラッシュ・ダッズ(Flash Dads)」と呼ばれる、学区内に住む父親たちによるボランティア・グループの活動日だ。

 学期中、月に1回のペースで地域のお父さんたち(ときにお母さんも)がボランティアで集まって、オーバーアクションでハイタッチガッツポーズ、サムアップ(親指を立てる)をして子供たちを励ましているのだ。

 子供たちは、小さな魔法をかけられたように笑顔で登校していく。この支援行事は7年間続いているという。

【画像】 お父さんボランティアが子供たちを応援「フラッシュダッズ」

Dozens of ‘Flash Dads’ cheer on students at Kentucky elementary schools

 ケンタッキー州に住むお父さんたちは、地域の学校に登校する生徒たちに学校前で挨拶する応援イベントを7年にわたり続けている。

 これは、正式名称を「ジェファーソン郡公立学校(JCPS)フラッシュ・ダッズ(Flash Dads)」と呼び、生徒の士気を高めることを目的としたJCPSのプログラムによって結成された。

 整列して子供たちが乗っている始発バスの到着を待っているのは、地域のお父さんたちボランティアで、人種や民族的背景も様々なら、救急隊員や警察官、役員、友愛会のメンバーなど職業もそれぞれだ。

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 彼らの目的は、歓声と笑顔で登校する子供たちにかけ声をかけて元気を与え、ハイタッチなどで元気を与えることだ。

子供たちに励みを与える

 お父さんたちボランティアのおおらかなジェスチャーは、子供たちに魔法をかける。

 たくさんのお父さんたちが背中を押してくれることで、子供たちが過ごす学校生活がより充実したものとなり、良い励みになるのだ。

 毎週水曜日になると、少なくとも20人の男性と1人の女性が小学校に現れ、人間トンネルを作る。

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 それは力強いエネルギーとなり、登校する生徒たちは驚きながらも励ましの言葉やハイタッチの流れの中を通り過ぎていく。

 ときに眠そうな生徒や恥ずかしそうにしている生徒もいるが、多くの生徒が笑顔を見せる。それを見るお父さんたちもまたうれしそうだ。

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親のシンプルな行動が子供によりよい学習環境を与えることにつながる

 JCPSプログラムの共同運営者グレッグ・ヴァンさんはこのように語っている。

フラッシュ・ダッズのイベントを開催するたびに、生徒、校長、教師たちはいつも「今日はとてもいい一日だった」と言います。

生徒たちは自分たちのために人がいることが信じられず驚きを示しますが、ほとんどが笑顔でハイタッチを交わしていますよ。

 また、地域の学校校長は、それぞれ次のように話した。

一日の始まりに必要な、ポジティブなエネルギーだと思います。

"フラッシュ・ダッズ "が地域すべての学校を訪問することは重要だと思いますが、それ以上に重要なのは、子供たちに素晴らしい一日のスタートを与えることです。
朝の挨拶は、学校の1年間、あるいは1週間という壮大な計画の中では些細なことに思えるかもしれませんが、それが若い肩から予期せぬ感情の重荷を下ろすことがあるのです。
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 この支援イベントは特に若い黒人の少年たちに影響を与えるのだと、ヴァンさんはいう。

この学校では黒人の男の子に対する教育が必ずしもうまくいっているとは言えません。

私の仕事は学力格差を縮めることです。黒人の男の子は一般的に成績がとても低い傾向にあります。

学校には消防士、警察官、大卒者、その他あらゆる人種の専門家を招待していますが、特に黒人男性がロールモデルとして現れることは喜ばしいことです。

 地域のお父さんたちが団結し、学校に通う子供たちとごくシンプルな挨拶を交わすちょっとした触れ合いの場を持つことで、子供たちは前向きな姿勢を学ぶことができる。

 それは、より良い学習環境に繋がっていくようだ。

References:Dozens of ‘Flash Dads’ Cheer On Students Arriving at Schools in Kentucky–For 7 Years Giving High Fives and Support/ written by Scarlet / edited by parumo

 
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