昼寝をすると仕事の生産性が上がるといわれることから、昨今は社員に昼寝を推奨する企業もある。しかし、なかには「スッキリと起きられない」「中途半端に寝ると余計疲れる」という人も少なくないのでは。

英国スタートアップであるSomvaiは、睡眠サイクルの中で最適なタイミングで起こしてくれるデバイスを開発し、現在クラウドファンディングサイトKickstarterにてプロジェクトを実施している。

昼寝や睡眠を最適化し、生産性を高めるべく開発されたSomvaiは、良質な睡眠を実現するという。

スッキリと目覚められるタイミングで起こしてくれる

Somvaiは、離れていてもその人の呼吸と動きを感知・測定できる最先端のレーダーを搭載し、その高度なアルゴリズムが、最もスッキリと目覚められるタイミングで起こしてくれる。

昼寝でも夜の睡眠でも、あらかじめ睡眠時間を設定しておくと、Somvaiに搭載したレーダーとAIがユーザーの睡眠サイクルを察知し、「あーよく寝た!」という絶妙なタイミングで起こしてくれる。目覚めた後は気分がスッキリして、仕事でも家事でも生産的にこなせるようになるだろう。

「寝つきが悪い」という悩みも解決

「そもそも寝つきが悪い」と悩んでいる人も少なくないはずだ。SomvaiはLEDライトリングを使用した呼吸エクササイズとホワイトノイズブラウンノイズで、「眠れない」という悩みを解消する。

LEDライトリングを使った呼吸エクササイズでは、心拍数と呼吸を同期させることで心臓のコヒーレンスを促進。ユーザーはリズミカルなライトに導かれ、リラックス状態に達し仮眠の質が高まる。

一方起きる時間になると、同じライトが朝日が昇るような自然な明るさで照らし、ユーザーを優しく穏やかに目覚めさせる。

ホワイトノイズブラウンノイズでは外部の音を遮断し、素早い入眠を促す。ホワイトノイズは一貫して背景雑音、ブラウンノイズは雨音のような落ち着いたトーンで耳に心地よい。2つ合わせることで、聴覚環境を穏やかに整えるので、すぐに寝付けないという人にも最適だ。静かな波の音、心地よい雨音、瞑想の穏やかな導きがユーザーを夢の世界へと誘う。

睡眠のサイクルを研究

最近の研究によると、昼寝が将来の脳の健康にも関係しているそうだが、“完璧な昼寝”を実現するのはなかなか難しいようだ。Somvaiはパーフェクトな昼寝の取り方を研究し、そのタイミングと睡眠サイクルの把握が重要だと気が付いた。

睡眠はサイクルの繰り返しで、それぞれのサイクルは90分続き、4つの段階から成る。初期段階では、呼吸と体温の調節が行われており、身体は軽い眠りへと緩やかに導かれていく。ステージ3、4に進むにつれて、筋肉は弛緩し、呼吸はゆっくりになり、レム睡眠では夢を見るようになる。

大切なのは、目覚めたときに睡眠サイクルのどの段階にいるかということだ。眠りの浅い段階で目覚めれば、リフレッシュして気分もよくなるが、眠りの深い段階で起こされると疲れを感じることになる。

これまでのアラームには、そもそも眠りに落ちるまでの時間や、深い眠りに移行するタイミングを知る術がなかった。Somvaiであれば、それぞれのニーズに合わせて仮眠時間を調整しスッキリと目覚められる。

充電式バッテリーで持ち運びも簡単

Somvaiは昼寝だけではなく夜の睡眠時にも使える。呼吸法とホワイトノイズがユーザーを眠りに誘い、最適な時間に優しく起こしてくれる。

また、充電式バッテリーなのでどこへでも持ち運びが可能だ。いつでもどこでも完璧な仮眠を取ることができる。

特許出願中の独自のアルゴリズムは、データに基づき機械学習技術によって磨き上げられた長年の研究開発の成果であり、このアルゴリズムは、各ユーザーのためにオーダーメイド、パーソナライゼーションが可能だ。

強固なセキュリティプロトコルが導入されているため、ユーザーのデータやプライバシーが損なわれる心配はない。

名門大学出身者を率いるSomvaiチーム

Somvaiの共同設立者であるスタンリーさんとサムさんは、15年以上の友人で、企業の設立と規模拡大の経験がある。

同社の技術チームは、ケンブリッジ大学で博士号を取得した3名と、オックスフォード大学で修士号を取得した2名で構成されている。中核となるチームは、エレクトロニクス、ハードウェア、製造、AI、デジタル信号処理におよぶ専門家から成り、電気製品の設計と流通に関する専門知識を共有している。

Kickstarter プロジェクトページ

(文・根岸志乃)