12月8日(金)に開催されたThe Game Awards 2023にて、小島プロダクションの新作ゲーム『OD』が発表となった。

本作は『メタルギアソリッド』シリーズや『デス・ストランディング』などを手がけた小島秀夫氏による完全新作となる。

ソフィア・リリス、ウド・キアー、ハンター・シェイファーら名優の起用や、本作の制作において『ゲット・アウト』『アス』『NOPE』の監督として著名なジョーダン・ピール氏とパートナーシップを締結したことも大きな話題となっている。

公開されたトレーラーにはソフィア・リリスやウド・キアーら出演キャストの顔をアンリアルエンジン「Meta Human」でリアルな質感で再現し、一点を凝視しながら口を動かしてなにかうわ言のような言葉を話している様子が収められていた。言葉の内容は文脈が通っていない単語の羅列であり、映像内で常に鳴っているじりじりとした環境音放射線を測定するガイガーカウンターの動作音を彷彿とさせる。それらがなにを意味するのか世界中のファンの間で憶測や考察が渦巻いている。

小島秀夫監督最新作『OD』のティザーに『サイレントヒル』との関連性を示唆する隠し文字をファンが発見_001
(画像はOD – TGA 2023 Teaser Trailer – [CERO] 4Kより)
小島秀夫監督最新作『OD』のティザーに『サイレントヒル』との関連性を示唆する隠し文字をファンが発見_002
(画像はOD – TGA 2023 Teaser Trailer – [CERO] 4Kより)

トレーラーの最後には、扉がゆっくりと開かれるような音が響く。直後、ソフィア・リリスが恐怖の表情を浮かべながら悲鳴を上げるという内容になっている。

ゲーム内容やジャンルなどの詳細は明かされていないものの、多くのファンは本作がホラーゲームであると考えているようだ。現代のホラー映画界を牽引するピール監督との共同制作という面からも、ユーザーからの期待は厚い。

また、海外ファンの一部は本トレーラーを何度も視聴することにより映像内に隠された文字を発見した。言葉を発するキャストの口の中にごくわずかな間だけ5文字アルファベットが浮かび上がる瞬間があり、それらを繋ぎ合わせると「ATAMI」という単語になるとのことだ。

小島秀夫監督最新作『OD』のティザーに『サイレントヒル』との関連性を示唆する隠し文字をファンが発見_003
(画像はOD – TGA 2023 Teaser Trailer – [CERO] 4Kより)
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画像は編集部で加工したものです。

「ATAMI」は熱海と読め、熱海市静岡県の都市だ。すなわち、本作が『サイレントヒル』シリーズと関連していることを示唆するメッセージなのではないか、と考察するファンが現れている。『静岡』の文字をそのまま英語に直訳し、『静(silent)岡(hill)』とする言葉遊びはファンには非常に有名なものだ。

さらに、『サイレントヒル』との関わりを暗示するメッセージはこれだけではない。本作が発表されたThe Game Awards 2023において、小島氏が『P.T.』のゲーム内に登場するものと酷似する扉の中から登壇するという演出がなされていた。

P.T.』は『サイレントヒル』シリーズのリリース予定で制作中止となった新作のプレイアブル広告であり、プレイ可能である期間はわずかであったにも関わらず、多くのユーザーに「幻のホラーゲーム」として強い印象を与えている。

小島秀夫監督最新作『OD』のティザーに『サイレントヒル』との関連性を示唆する隠し文字をファンが発見_005
(画像はTHE GAME AWARDS 2023: Official 4K Livestream (Monster Hunter, Blade, Baldur’s Gate GOTY)より)
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(画像はTHE GAME AWARDS 2023: Official 4K Livestream (Monster Hunter, Blade, Baldur’s Gate GOTY)より)

P.T.』を意識した上記の演出は、本作が『サイレントヒル』と関連があるとするファンの想像に、ある程度の説得力をもたらしている。

『OD』のティーザーは12日(火)現在もYouTubeで視聴することが可能だが、自力で隠された「ATAMI」の文字を見つけるのは至難の業だ。再生速度を調節しつつ、何度も巻き戻しや再生を繰り返すことになるだろう。根気強く映像を見つづければ、これらの隠し文字を自らの目で確認することができる。

映像に仕組まれた文字はファンの考察通り本当に『サイレントヒル』との関連を示唆するものなのか、あるいは、まったく異なるメッセージが込められたものなのか。もっとも、小島氏がユーザーを煙に巻くためだけに仕込んだものである可能性も否定できない。

思い思いに考察を巡らせながら、待望の新作『OD』の続報を待とう。

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