「間違いございません」

法廷で自らの罪状を問われた男性は、小さな声だったが、はっきりとそう認めた。

学習塾大手「四谷大塚」に通っていた女児らに対する性的姿態撮影処罰法違反(撮影罪)などに問われている元講師の森崇翔被告人(24)の初公判が12月12日、東京地裁で開かれた(鎌倉正和裁判官)。

検察側が読み上げた起訴状から、塾講師という立場を悪用した「犯行手口」が明らかになった。

⚫️「個別の面談や授業の機会を狙って盗撮していた」

この日、森被告人はメガネをかけ、落ち着いた色のスーツに身を包んで法廷に現れた。森被告人は今年8月に四谷大塚を解雇されており、現在の職業については「アルバイトをしています」と述べた。

検察官が読み上げた起訴状は、森被告人が教えていた校舎に通う女児A(当時9歳)と女児B(当時7歳)に対するものだった。今年4月から8月にかけて、個人の面談や授業で女児と2人きりになる機会を狙い、校舎内で犯行に及んでいた。

起訴状によると、女児の1人は、森被告人から床に座るよう指示され、両足を上げるポーズをとらされた。森被告人はあらかじめ胸ポケットに入れていたスマートフォンで、女児の下着などを撮影していたという。別の女児も、机の上に立たされ、前屈みにさせられて、撮影されていたという。

森被告人はさらに、女児の画像を通信アプリ「カカオトーク」のグループチャットに送信していた。

検察官によると、被害女児らの保護者は「絶対に許せない。法に基づいて厳しく処罰をしていただきたいです」と述べているという。検察側は、年内にも余罪で起訴する予定だ。次回の公判は2024年2月5日に開かれる。

四谷大塚元講師、生徒盗撮の起訴内容認める…立場利用した「犯行手口」も明らかに 東京地裁初公判