プロスポーツで世界最高額契約(10年総額約1015億円)を結び、名門ドジャースに移籍することになった大谷翔平だが、6年間にわたり専属通訳としてアシストを続けた水原一平氏の去就が注目された。

 水原通訳は北海道苫小牧で生まれだが、1991年ロサンゼルスに家族で移住。アナハイムのエンゼル・スタジアムの近所で育っている。

「父の英政さんは、日本ハムが2018年に米国キャンプを行った際の専属シェフでした。ちなみにこの時の監督はWBCで世界一を奪取した栗山英樹氏。そんな縁もあって栗山氏の水原通訳に対する信頼も絶大なんです」(メジャー担当記者)

 水原通訳には大谷自身が自ら専属契約の形で報酬を支払っており、大谷は「契約で僕の年俸の2%しか払えない。申し訳なく思っている」とコメント。水原通訳の新婚旅行の航空券を手配したのは有名な話で、2人の絆の深さを物語るエピソードは多くある。

 MLBでは通訳のベンチ入りは一カ国につき1人。大谷の移籍騒動で最後にトロント・ブルージェイズが有力視されたが、

「花巻東の先輩でもある菊池雄星がいますからね。大谷番の日本人記者の間では、水原さんの立場が危うくなるので、それはないなと話していました」(大谷担当記者)

 実は水原通訳は1995年野茂英雄氏がドジャースに入団して以来の熱狂的なドジャースファン。そして大谷の高校時代から「ショウヘイがロサンゼルスに来てくれるまで、何度も日本にやってきます」と獲得に熱心だったのもドジャースだった。現在の水原通訳の住まいはロサンゼルスにあり、父の英政さんロサンゼルス内で日本の居酒屋を経営している。また、エンゼル・スタジアムとドジャー・スタジアムは車で1時間はかからない距離にある。

 消去法でいけば大谷の移籍先はドジャースが最有力候補だったことがよくわかる。水原通訳の去就の正式発表はまだだが、大谷とともにドジャースに移籍するのが自然の流れだろう。

(小田龍司)

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