「単一音楽ユニットによるデジタルシングル連続リリース月最多数」でギネス世界記録を樹立した”H ZETTRIO”が、12月10日、11日にBLUE NOTE TOKYOにて【H ZETTRIO LIVE 2023 祝 -60ヶ月連続配信達成記念-】を開催し、レポートが到着した。

 当日は、2日間で合計4ステージ、連続配信された60曲全曲(一部の曲はメドレー)を限られた時間の中で見事に披露しきり、最後のステージとなった12月11日の2ndステージでは、ギネス公式認定員による認定証の贈呈式が行われた。

 20時半、真っ赤なスーツに身を包んだH ZETTRIOの3人が客席を抜け、ステージに上がった。世界新記録認定の正式発表を前に少しだけ硬さが感じられる客席を後目に、メンバー3人はいつも通りのリラックスした雰囲気で、軽くあいさつをした後、すぐに演奏を始めた。BLUE NOTE TOKYOはステージと客席がとても近いこともあり、ステージ上の熱気はすぐに会場中に広がった。途中ほとんど休みなく演奏は続き、やがて本編が終了した。

 いよいよかと静まり返った客席に向け、ピアニストでリーダーのH ZETT Mが毎月連続配信を始めた経緯や思いをいつもの様に笑いを交えて語り、すっかり雰囲気が和んだところでギネス公式認定員を紹介した。認定員はH ZETTRIOの60か月連続配信が正式に認定されたことを日本語と英語で説明し、額装された認定証をH ZETT Mに手渡した。観客席からは歓声とも悲鳴ともつかぬ声が上がり、H ZETTRIOは盛大に祝福された。感想を聞かれたH ZETT NIRE(Ba./赤鼻)は「思っていたよりも嬉しいもんですね」といつもの様に照れながら語り「せっかくだからみんなで写真撮影をしましょう」と提案。観客からの「はい、チーズ」の掛け声とともに舞台に並んだH ZETTRIOと認定員に向けてシャッターを切った。

 認定員がステージを去ると、記録達成の記念となる60作目「Dynamics」が演奏され、この日の最後は本企画のスタートとなった2019年1月配信シングル「Journey」で締めくくられた。インターネット配信ではここまでだったが、鳴り止まないアンコールに応え、デビュー曲「みんなのチカラ」をサプライズ披露。皆で作りあげた記録という感謝の気持ちを込めた演奏で幕を閉じた。
 
 BLUE NOTE TOKYOという少しオシャレな場で認定式という普段とは違う意味を持つこの2日間のライブだったが、熱い演奏と楽しい空気に包まれた、ある意味でいつも通りのH ZETTRIOのステージに会場の観客もインターネット配信を見ていた観客も大いに満足した様子だった。尚、このインターネット配信はアーカイブ配信視聴期間12月14日の23時59分まで可能なので見逃した人はチェックしてほしい。

 そして、この記念となる60作目「Dynamics」が『X JAZZ』というテーマの元、来春の阪急メンズ(大阪 梅田、東京 有楽町)のSS 2024のシーズンソングになったことも明らかになった。『X JAZZ』とはX=ExtremeJAZZから成る造語で、「誰も予測することができない、その不協和音からなるプロモーションでJAZZという言葉に捉われることなく、真のJAZZ感を表現し、予定外の、想定外の、そんな予定調和では得られない型破りな刺激を、よりダイナミックに、よりストレートに、五感で感じる」というテーマとH ZETTRIOの音楽性が合致したことから今回の起用に至ったという。シーズンビジュアルにもH ZETTRIOの3人が起用されることになる。

 H ZETTRIOの年内最後のライブは12月25日に行われる【H ZETTRIO DYNAMICS! 2023 in YOKOHAMA ~Christmas Special~】と題したクリスマスライブとなる。この時期の名盤と言われているアルバム『H ZETTRIOのChristmas Songs』からもいろいろな曲が披露され、スペシャルなクリスマスショーなるのは間違いないだろう。贅沢な曲が溢れる、コンサートを大切な人やご家族と楽しんでみてはいかがだろうか。

 H ZETT M(Pf./青鼻)の“無重力奏法”と称されるテクニカルでユニークなピアノと、H ZETT NIRE(Ba./赤鼻)、H ZETT KOU(Dr./銀鼻)が支えるリズムを武器に独自のアンサンブルを響かせ、超絶技巧とエンタメ性を併せ持つワン&オンリーの存在であり続けるH ZETTRIO。今後益々の活躍を期待したい。


Photo:ViVi Koharu

H ZETTRIO、”ギネス世界記録”公式認定証贈呈式を開催「思っていたよりも嬉しいもんですね」