久保のドリブルにキレはあったが…(C)Getty Images

 得点機こそ生まれなかったものの、敵地ミラノでの勝ち点獲得に貢献した。

 久保建英の所属するレアル・ソシエダは現地時間12月12日チャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第6節でインテルと対戦、0-0で引き分け、ラウンド16への首位通過を決めた。久保は後半41分までプレーし、この試合でも攻守で躍動し、特にドリブルで果敢に仕掛ける場面が目立った。

【動画】久保建英が公式戦13試合ぶりのゴール!全3得点に絡んだビジャレアル戦のハイライト

 久保は、3ゴールに関与するなど白星に貢献しフル出場を果たしたビジャレアル戦から中2日、この試合でもスタメンに名を連ねた。右サイドにポジションを取る久保はボールを持つと積極的な攻め上がりをみせ、コーナーキックを幾度となく奪っている。さらに、自らが得たコーナーキックで、前後半それぞれで味方にピンポイントで合わせるシーンもあり、セットプレーでもチャンスを演出した。

 守備でも自陣ゴール前まで戻り、相手のシュートをブロックするなど、アウェーでの戦いでもスタミナ面の充実ぶりもうかがわせている。

 そして、両チーム無得点のまま進んだ試合終盤、スタジアムの雰囲気を変えたのも、やはり久保のドリブルだった。77分、敵陣右サイドのラインでボールを受けると、相手ディフェンスに囲まれながらもキレのあるドリブルでペナルティエリアに侵入すると、競り合いから体勢を崩し転倒。しかし、一旦はレフェリーがPKを宣告するも、VARにより久保のシミュレーションの判定となりイエローカードが宣告された。

 結局、スコアレスドローで試合は終了。両チームが勝ち点12でグループD上位に並び、得失点差で上回ったレアル・ソシエダの首位突破が決定した。

 PKは得られなかったものの、ドリブルでゴールに迫るなど攻撃への意識を発揮していた久保のプレーには、スペインイタリア両国メディアから称賛とシミュレーションへの“批評”が送られている。

 スペインスポーツサイト『ElDesmarque』では、「イマノル・アルグアシル監督から守備への関与を求められたが、前半最も攻撃に積極的だった選手」としながらも、「ペナルティをシミュレートしたとして、イエローをもらった」と振り返っている。

 さらに、イタリアのミラノのニュースメディア『ilGiornale』では10点満点中で「6.5」を与えており、「非常に速く、ボールを保持すると常に危険なプレーをする」とやはり攻撃面を高く評価。その上で「審判を騙す、明らかなシミュレーションの主犯」として久保の“演技”を指摘した。

 シビアな見解もみられるものの、久保が攻撃を活性化させていたことは間違いない。5日後に行われる、ホームでのラ・リーガ17節、対ベティス戦でも高いパフォーマンスをみせてくれるはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

久保建英、CLインテル戦で攻撃面は高い評価 終盤の“演技”には苦言も