旧ジャニーズ事務所が生まれ変わり、所属タレントのマネジメントなどを担う新会社「STARTO ENTERTAINMENT」が設立された。社長には福田淳氏が就任。取材にも積極的に応じる姿勢を見せるなど、旧ジャニーズ事務所からの変化を印象付けている。

「会見で、福田氏はタレントを売り込むことに専念し、性加害問題に関する補償はSMILE-UP.が責任を持つと公表。また、タレントの独立にも理解を示し、柔軟な契約の形を取りたいとも。SNSでは福田氏への拒否反応を示す人も散見されますが、おおむねスポンサー企業やテレビ局からは会見内容は好評でしたね。現在、福田氏は広告代理店の幹部とともに、テレビ局や主要なCMスポンサーに直接出向いて説明を行っていて、本格的に会社が始動するという来年4月までには打ち切られたCMも復活しそうだとも言われています」(スポーツ紙記者)

 福田氏はすでに知られている通り、アーティスト・女優として活動する「のん」(元・能年玲奈)の復帰を手助けしたことで知られる。のんはテレビ出演がないものの、映画での演技が高評価を得て、昨年9月に公開された主演映画「さかなのこ」では「第46回日本アカデミー賞」優秀主演女優賞を受賞するなど、復活の兆しを見せている。

「のんは、所属していた大手芸能事務所と対立したことで、テレビからは完全に干される形となっていました。そんな時、福田氏が豊富な人脈を駆使して映画出演や地方自治体の仕事などをブッキング。既存の芸能関係者ではできない鮮やかな手腕で、燻ぶっていたのんを見事に再起させた。福田氏が本気で旧ジャニーズのタレントをプロデュースするなら、これまで以上に人気が出る可能性があるという声さえテレビ業界では聞こえてきています」(民放関係者)

 早々に旧ジャニーズタレントたちも平時の勢いを取り戻しそうにも見える中、テレビ業界では、さらに先手を打った新たな動きが出始めているという。

「のんにドラマのオファーが舞い込んできているという話です。福田氏のプロフィールが伝えられる中、のんが再注目されたわけですが、もとより演技力は折り紙付きな彼女ですから、今、主演ドラマを制作できれば話題性十分。しかもテレビ本格復帰の足がかりを他局に先んじて作ってあげれば、福田氏との関係もよくなり、今後、旧ジャニーズのタレントたちの起用もしやすくなるというワケです」(前出・民放関係者)

 福田氏が「STARTO ENTERTAINMENT」の社長に就任したことで、意外な恩恵を受けられそうなのん。復帰に関しては、まずはNHKのドラマが最優先になりそうだという。

「のんは、今年8月に関西地区で放送したNHK大阪放送局制作の『かんさい熱視線~のん、30歳。それでも私は“荒野”をゆく~』が、視聴者の声を受けて12月14日深夜にNHK総合でオンエアされます。この流れで、来年の朝ドラや大河ドラマで、目玉のゲストとしてのんを起用するのではないかという噂も出ている。紅白歌合戦で旧ジャニーズタレント起用を見送ったNHKサイドと福田氏とは会談がもたれ、関係性は良くなっているといい、のんの起用にも積極的になりそう。民放各社は、NHKにスケジュールを押さえられる前に、何とかのんに仕事を振りたいと争奪戦が起きているとか。スケジュールがないなら、歌手としても活動しているので歌番組で呼ぼうという声も出ています」(前出・スポーツ紙記者)

 実力がありながら、事務所とのトラブルでテレビから遠ざかっているのんにとっては、来年こそがチャンスの年になる。

(渡邊伸明)

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