人気女優の木村文乃さんが写真共有アプリ「インスタグラム」にアップする、ヘルシーでおいしそうなご飯、通称「ふみ飯」。

 SNS上には「毎日楽しみ」「一番食べたい」といった称賛の声が絶えませんが、栄養の専門家は「ふみ飯」をどう斬るのか――。

 オトナンサー編集部では、昭和女子大学生活科学部の清水史子専任講師に「ふみ飯」の魅力を語ってもらいました。

最大の魅力は「栄養バランスの良さ」

 清水さんが「ふみ飯」の魅力としてまず挙げるのが「栄養バランスの良さ」です。

「『ふみ飯』は一汁三菜または一汁二菜の和食スタイル。米、みそ、魚、野菜、海草類、果物など多くの食材を使っており、炭水化物やたんぱく質、脂質のバランスが良いです」。さらにビタミン類やミネラル類も摂取できるそうです。

 また、これは意外でしたが「ふみ飯」には炭水化物が付いてくるのも良いところだそうです。

 清水さんは「流行の糖質制限ダイエットは血糖値を低下させ、体重も減少するため短期的には効果があります。しかし、長期的に行うと筋力の低下や頭が働かない、さらには、心疾患での死亡率が上がる、などの研究成果もあります。その点『ふみ飯』はご飯や麺類などの炭水化物があり、とても良いですね」と絶賛します。

パック総菜でも「ふみ飯」の雰囲気が演出できる

 しかし、栄養バランスの良い「ふみ飯」にも和食ならではの“気になる点”があるのだとか。

「和食中心になるとどうしても、塩分が多くなりがちです。干物や漬物は塩分が多いので、だしなどの旨味を利用して、塩やしょう油などの調味料を抑えてください」

 また「ふみ飯」といえば、忘れてはならないのがその美しい見た目でしょう。清水さんはその魅力について、「器の活用がとても良いです。また、はし置きなどの小物が日常の食事にちょっとした特別感をプラスしています。盛り付けも彩りが意識されていて食欲をそそられます」と解説します。

 ちなみに、記者のような男性が、「ふみ飯」から学べる料理のエッセンスはどんなものでしょうか。

みそ汁などは一つの鍋の中に野菜をふんだんに入れることで、多くの野菜の摂取が期待できます。切ってだしで煮て、みそを溶かすだけなので、誰でもチャレンジできますよ。また、写真を見る限りは『焼く』『ゆでる』『煮る』『炒める』など、基本動作でできる料理が多いので、カット野菜などを利用すると切る手間が省けます」

 お総菜でもパックのまま食卓に並べるのではなく、お気に入りの、大きめの皿に並べるだけで「ふみ飯」の雰囲気を出せるとのこと。これを参考に、栄養バランスや盛り付けを意識した手料理で生活に彩りを加えてみては。

(オトナンサー編集部)

木村文乃さんが作る「ふみ飯」の魅力とは(写真は実物ではありません)