株式会社読売広告社(本社:東京都港区、代表取締役社長:菊地英之、以下 YOMIKO)は、株式会社日建設計(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大松 敦、以下 日建設計)、三井不動産株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:植田 俊、以下 三井不動産)と協働し、バリアフリー視点も踏まえた体験型の防災研修プログラムを開発。さる11月18日(土)に、渋谷の防災を考えるワークショップ形式の体験授業として広尾中学校(東京都渋谷区)にて本プログラムを実施しました。
本授業は渋谷防災実行委員会による地域の防災力向上を目的としたイベント群「渋谷防災キャラバン」※にあわせて行われ、YOMIKOは、目的に応じた場所・形態の検討から中学校での実施に至るまでのプロジェクト推進、授業でのワークショップファシリテーションなどを行ないました。

※公式サイト:https://shibuya-bosai-caravan.tokyo/

  • 開催背景

本授業は3社が所属する【一般社団法人シブヤ・スマートシティ推進機構・安全・安心ワーキンググループ】の活動として実施されました。Accessibility Mapを用いたワークショップを通じ、防災に関する課題を地域の中学生やその家族と共有するとともに、今後の防災計画の策定などに資する情報収集・課題整理を目的としています。
YOMIKOは当事者意識を持って都市(まち)や地域にかかわる市民の「誇り」や「愛着」を表す「CIVIC PRIDE(R)(シビックプライド)※」についての研究、および「CIVIC PRIDE(R)」醸成に繋がる活動・コミュニケーションの開発を行なっています。その活動の一環として渋谷区とも区民意識調査などの業務を行なっており、このたび一歩踏み込んだ活動の場としてシブヤ・スマートシティ推進機構へ参画、地域の防災意識向上を通じた「CIVIC PRIDE(R)」の醸成を図る活動の開発を目的として、本授業に取り組むこととなりました。
※「シビックプライド/CivicPride」「CIVIC PRIDE」は、株式会社読売広告社の登録商標です。

  • Accessibility Mapについて

Accessibility Mapとは、主に日建設計、日建設計総合研究所が中心となって開発した、Accessibility(多様な属性のヒト・モノ・情報の到達しやすさと定義)を可視化した地図です。
避難を考えるにあたっては、ある時間でどこまで移動できるのか、を把握することは非常に重要です。避難方法には、徒歩・自転車・自動車など様々な手段があり、また一口に歩行者といってもベビーカーを押しながら歩く人、高齢者、車いす利用者などその属性や速度、加えて、移動経路の傾斜によっても到達範囲は大きく異なります。

図1:到達圏マップ(健常者・高齢者・障がい者などの15分間での歩行圏を表現した地図)

そこで今回は、Accessibility Mapとして、車道・歩道のネットワークデータをベースに単位時間でどこまで到達できるのかを属性・速度別に表示させた到達圏マップ(図1)と、道路の勾配角度を表示させた勾配マップ(図2)を作成しました。また、それらのマップを活用しながら、生徒自身が街歩きをして得られた気づきを避難経路の歩行容易性を地図上に表現しました(図3)。
Accessibility Mapについては、最適な配送ルートの設定や様々な属性のヒトの観光ルートの設定など、災害時だけでなく平常時のまちづくりにおいても多様な活用が期待されます。

図2:勾配マップ(道路の勾配を表現した地図)

  • 授業内容について

事前課題として生徒に中学校周辺地域を実際に歩いてもらい、災害時の避難経路として危険性がある場所、安全な場所、歩きやすい場所などをバリアフリー視点も加味して調査してもらいました。
授業では、事前課題で各自が調べた内容とAccessibility Mapをもとに班ごとで議論しひとつの地図に情報を集約、完成した地図をもとに発表を行い、様々な視点から地域の防災について意見を共有しました。
バリアフリー視点×自身の体験×データ】を掛け合わせて検討し、生徒同士の対話を通じて、様々な生活者にとっての地域防災について、新たな気づきが得られるプログラムとなっています。

図3:避難経路マップ(避難経路の歩行容易性を表現した地図)

  • アンケート結果(回答者数:53)

授業後、生徒におこなったアンケートからは、当授業で地域防災への理解が深まった、災害時の避難に役立つという意見がみられました。
また自由記述欄においては「地震発生時にこの場所は危ないor通れなくなりそうという話をしながら歩いた」「普段私たちが歩いている道は障がいのある方にとっては非常に通りにくい道であることが分かった」といった意見が寄せられ、自分自身以外の立場の方の避難も想像しながらワークショップを行ったことで、避難行動というものを見つめなおし、様々な立場の人へ配慮が必要となることを意識するきっかけとなったようです。また「地域の地形や新しい発見ができたのでとても楽しかった」というように、普段使っている場所の魅力に改めて気づくことができた生徒もいました。


YOMIKOでは今後も身近な体験を通じて防災意識を高める活動やコミュニケーションの開発を推進し、地域の安心・安全およびシビックプライドの醸成に貢献してまいります。



■一般社団法人シブヤ・スマートシティ推進機構について

シブヤ・スマートシティ推進機構は、「渋谷区スマートシティ推進基本方針」に基づき、産官学民連携のもと、多様性に溢れた街である渋谷区独自のスマート化を推進し、ウェルビーイング(幸福・心の豊かさ)及びシティプライドの向上を目指しています。
URL:https://shibuya-sca.or.jp/

■株式会社読売広告社について
読売広告社は、フルファネルマーケティングに基づく「コミュニケーションデザイン」を始め、市民がまちに対して持つ愛着や誇りである「CVIC PRIDE(R)ブランディング」、生成AIやメタバースなどのテクノロジーを活用した「デジタルコンサルティング」、店頭基点の「インストアコンサルティング」などの強みを有しています。この独自性を発揮し、新たな「価値創造」に貢献することで、ビジネスと社会のサステナブルな成長のために、ともに変化へ挑戦する「GAME CHANGE PARTNER」となることを目指しています。
URL:https://www.yomiko.co.jp/

■株式会社日建設計について
日建設計は、建築・土木の設計監理、都市デザインおよびこれらに関連する調査・企画・コンサルティング業務を行うプロフェッショナル・サービス・ファームです。1900年の創業以来120年にわたって、社会の要請とクライアントの皆様の様々なご要望にお応えすべく、顕在的・潜在的な社会課題に対して解決を図る「社会環境デザイン」を通じた価値創造に取り組んできました。これまで日本、中国、ASEAN、中東で様々なプロジェクトに携わり、近年はインド、欧州にも展開しています。
URL:https://www.nikken.jp/ja/

■三井不動産株式会社について
三井不動産は、日本・東京を本拠地とし、日本全国をはじめとして、海外でもニューヨークロンドン、上海、台北、クアラルンプールバンコクなどで街づくりを展開する日本最大規模のグローバルな不動産会社です。商業施設、オフィスビル、住宅、ホテルなど、多岐にわたるプロジェクトを手掛けています。商業施設事業では、「Growing Together」というコンセプトのもと、日本全国の地域・コミュニティに合わせ、 多種多様な商業施設を手がけています。

URL:https://www.mitsuifudosan.co.jp/

配信元企業:株式会社読売広告社

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