12月12日、毎年恒例の「今年の漢字」が「税」に決まったことが発表された。同日放送の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)では、いち早く情報を伝え、“政治とカネ”にまつわる最近の疑惑が話題となった。

 その年の世相を漢字一字で表す同キャンペーン。日本全国で公募を実施した日本漢字能力検定協会によれば、「税」が5976票(4.04%)を集め、2014年以来、2度目の1位に選ばれたのだが、背景には、年間を通しての増税議論があったことや、所得税・住民税の「4万円定額減税」の話題、さらには「インボイス制度」のスタートなど、様々な「税」にまつわる事柄が取り沙汰されたことがあるのだという。

 これを受け、漢字発表の場である京都・清水寺から中継していた「ミヤネ屋」では、出演者から「やっぱ“増税メガネ”だったかぁ~」と岸田文雄総理を皮肉る声も。

 また、宮根誠司キャスターが「やっぱり『税』ということは、政治とお金の問題が絡んで、“増税だ、所得税減税だ”と、やっぱりお金のことですよね」と語ると、元経産省官僚で慶応大学大学院教授の岸博幸氏も「前回『税』が選ばれた時は、消費税が増税されたタイミングなんですよ。今回はそういう大きな増税がなかったのに(票が)入るってことは、それだけいろんな議論が多かったってことですよね」と話していた。

「確かに増税議論のほか、政界での裏金疑惑が世間を騒がせている真っただ中でもあり、そうした要素も『税』が選ばれた一因でしょう。ただ、一連の話題を放送している『ミヤネ屋』を制作している読売テレビと同じ日テレ系の、鳥取の系列局の元幹部も、日テレチャリティー特番『24時間テレビ』に寄せられた寄付金264万円を着服。飲食代やギャンブルに使っていたことが今秋に発覚し、視聴者を思いっきり裏切る重大なお金の問題を引き起こしていることから、『ミヤネ屋』による金銭問題への言及に『日本テレビもお金のことで他人のこと言えないのでは?』『お金といえば募金チョロまかしですよね』『日テレの番組で言われても』などのツッコミが見られました」(テレビ誌ライター)

 フリーアナの宮根には酷な指摘かもしれないが、日テレ側がお金絡みで、大きく信頼を損なったのは事実。来年の漢字がまた、お金にまつわるものから選ばれても、ヤユされることのないよう、今後はクリーンな運営を心掛けてほしいところである。

(木村慎吾)

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