「わたしは死んだ」という女子高生の衝撃的なセリフから始まる本作。薄くなった体で教室を漂うも、自分の机の上には花瓶と菊の花。誰から見えることもなく、もちろん話しかけられることもなく、暇になった彼女は、ついつい習慣でトイレへと向かう。その女子トイレで出会ったのが、学校の怪談話で有名な「トイレの花子さん」だった…!!

【漫画】本編を読む/花子さんは何に気付き、何を言ったのか…!?

「ほんとにいたんだ!きゃあー」と騒ぐ彼女に、花子さんは塩対応。それでも「久しぶりに誰かと話せた」と喜ぶ彼女の姿を見て、花子さんはあることに気が付いた。「?――おまえ…」と言いよどむ花子さん。花子さんは一体、何に気付いたのか?この作品を描いたのは、「貧女ハウスへようこそ」(小学館)や、「実録怪談 本当にあった怪奇村/新犬鳴トンネル」(竹書房)などの代表作を持つ三ノ輪ブン子(@minowabunko)さん。短いページ数の中で意表を突く展開の短編ホラーを得意とする漫画家で、本作も然り。作者の三ノ輪ブン子さんに本作の制作においての裏話などを伺ってみた。

――「花子さんの言うとおり」に登場するトイレの花子さんは、トイレにしゃがんでメンチまで切ってます。本作に限らず、三ノ輪さんが描く花子さんは、男勝りで口も悪いですが、かっこいいですね。

トイレの花子さん」というモチーフは、たくさんの人がいろんな形で描いています。そういった中で自分はどうするのか考えたとき、もともと口が悪い女の子が好きなせいか、わりとすっと出てきた設定でした。たぶん自分がもし子供で話し相手が欲しかったら、こんな子がいいな、って思ったのかもしれません。

――ちなみに、三ノ輪さんの他作品「花子、困る」に登場する“怪異派遣事務所”に所属している花子さんと本作の花子さんは同一人物ですか?

はい、そうなんです。怪異派遣事務所にスカウトしました!

本作のタイトルは「花子さんの言うとおり」。死んでしまった女子高生は、花子さんに何を言われて「花子さんの言うとおり」だと思ったのか…!?花子さんのセリフを聞いて、“ぱぁん”と目の前の視界が開ける1コマがある。その後、女の子は全力で走り出す!!ちょっぴり口が悪く、めんどくさそうに突き放すくせに、実は姉御肌で面倒見がいい花子さん。本作を読んだ読者からは「姐御とお呼びさせてください!」「は、花子の姉貴ィ……!」「花子さん…カッコイイ」などのコメントが相次いだ。三ノ輪ブン子さんが描く花子さんの魅力をぜひご満喫あれ!!

現在、「本当にあった笑える話」(ぶんか社)にて、都市伝説系漫画「ただのうわさです」を掲載中の三ノ輪ブン子さん(原案:飯倉義之)。12月末からは電子雑誌「comicタント」(ぶんか社)にて移籍連載がスタートする。「そちらの漫画でも、有名な都市伝説がいくつも出てきます。都市伝説ファンも特に詳しくない人も、両者に新鮮な気持ちで読んでもらえる話を描いています」とのことなので、こちらの連載も“たんと”お楽しみあれ!

取材協力:三ノ輪ブン子(@minowabunko)

ちょっとガラが悪い花子さんが登場!花子さんのひと言が死んだ女子高生の背中を押す!!