クエンティン・タランティーノ監督のデビュー作『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』より、冒頭シーンが公開された。

公開されたのは映画冒頭3分間のシーン。LAにあるダイナーの円卓に集った6人の犯罪プロフェッショナル。各々Mr.ホワイト、Mr.オレンジなどと本名ではなく色の名前で呼び合っており、銀行強盗計画でも始めるような只ならぬ雰囲気だ。しかし展開されるのはマドンナの名曲「Like a Virgin」に関する各々の解釈論だった。

「歌全部が巨根の暗示だ」と言い張るMr.ブラウンに対して「いや、違う。傷つきやすい女の歌だ」と反論するMr.ブロンド。物語の本筋とは全く関係が無い約7分間の会話シーンは、公開当時、大胆かつ斬新な演出だとして観客を驚愕させた。そのほか、突如始まる凄まじいアクション&バイオレンスシーンなど、タランティーノのトレードマークとも言えるオリジナリティはこの時すでに完成されている。因みに、マドンナは「あの歌は巨根の話ではなく、純粋な愛の歌よ」というメッセージを書いたアルバムをタランティーノに贈ったと言われる。

併せて、オダギリジョー津田健次郎、阪元裕吾ら著名人からのコメントも到着。俳優・オダギリジョーは「いまさら何も言う事はない。今はただ、これをスクリーンで観られる幸せを喜ぶだけ」。声優の枠に留まらずエンターテインメントの最前線で活躍する津田健次郎は「タランティーノが放った最初の矢が時を超えて劇場で観られる。なんという幸福」と30年ぶりの劇場公開への花向けのコメントも。

映画ベイビーわるきゅーれ』シリーズの阪元裕吾監督は「思春期真っ只中のボクはわかりやすくハマり、高校生の時に入った演劇部で「高校生版レザボア・ドッグスもどき」のような脚本を書いて顧問や当時の部長に酷評されたという苦い思い出がある作品です」、13人組アイドルグループ「GANG PARADE」のメンバー・テラシマユウカは「無駄話に詰め込まれたロマンと、短時間に濃縮されたセンス。聞き飽きることのない好きな言葉の掛け合いに永遠と浸っていたいと願いながらも、既に完成されているタランティーノの"色"に、嫉妬した記憶さえある」と作品との衝撃の出会いを振り返っている。

さらに、Mr.ホワイト、Mr.ブロンド、Mr.オレンジ、Mr.ピンク、Mr.ブルー、Mr.ブラウン、6名のそれぞれの色に染まったキャラクタービジュアルも公開された。

<コメント全文>
オダギリジョー(俳優)
いまさら何も言う事はない。
今はただ、これをスクリーンで観られる幸せを喜ぶだけ。

津田健次郎(声優・俳優)
ある日突然映画に新しい言語が現れた。その衝撃。『レザボア・ドッグス』がデジタルリマスターで劇場で蘇る。タランティーノが放った最初の矢が時を超えて劇場で観られる。なんという幸福。

■阪元裕吾(映画監督)
レザボア・ドッグス』を初めて観たのは中学3年生。
思春期真っ只中のボクはわかりやすくハマり、高校生の時に入った演劇部で「高校生版レザボア・ドッグスもどき」のような脚本を書いて顧問や当時の部長に酷評されたという苦い思い出がある作品です。
それ以来見る機会はなかったのですが久々に見返したらやっぱり大好きな作品!
映画に出てくる男と言えば、暴力と破滅! 今の人が見てもは全くわけがわからん固有名詞ネタ会話劇も、逆にキャラクターの刹那性を高めてますね! ぜひ劇場で見てください!

■テラシマユウカ(GANG PARADE)
無駄話に詰め込まれたロマンと、短時間に濃縮されたセンス。
聞き飽きることのない好きな言葉の掛け合いに永遠と浸っていたいと願いながらも、既に完成されているタランティーノの"色"に、嫉妬した記憶さえある。
初めて映画館で聴くオープニングの音の輪郭の気持ちよさに血が滾る気配がした。

レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』冒頭シーン

<作品情報>
レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』

2024年1月5日(金) 公開

公式HP:
https://reservoir-movie.com/

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『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』Mr.ブラウン