西武からFA宣言を行使し、注目の存在となっていた山川穂高内野手ソフトバンク移籍が決定的となった。

 このたび、ソフトバンクが山川側と入団交渉を行い、「4年16億円」程度の大型契約で大筋合意に至ったと12月14日、一斉に報じられた。近日中に球団側からリリース、会見の運びとなりそうだ。

【動画】ソフトバンクがFA山川穂高を4年16億円超で獲得へ!!『この打線はかなり脅威的!!』山川加入で打線はどう変わるのか!?起用法についても語る!!

 今年の5月に自身の女性問題が週刊誌報道により明るみに出た。書類送検もされ(その後、不起訴処分)ファーム落ちとなり、今季の出場は17試合にとどまっていたが、結局シーズンオフに入ってFA権を行使し、去就が注目されていた。

 近年は得点力不足に悩み、右の大砲が補強ポイントとなっていたソフトバンクとは相思相愛の関係と昨年からいわれていたが、結果的に大方の予想通りの結末となった。

 一方で山川の移籍をめぐっては球界内からも様々な考察の声が出ている。現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務めた野球解説者高木豊氏は14日に自身のYouTubeチャンネルを「【速報】ソフトバンクがFA山川穂高を4年16億円超で獲得へ!!『この打線はかなり驚異的!!』」のタイトルで更新。自身の見解をのべた。

 FA権行使から獲得報道に至るまで一定の時間がかかったことには「慎重にやらざるをえない状況にもあったし、環境にもあった」と背景を推測。

 その上で、山川が今季は一軍出場試合が少なかったことでブランクを心配する声にも「そんなには影響しないかな、マイナスに考える必要はないかなという感じはする」とコメント。理由としては10月のフェニックスリーグ本塁打をマークするなど力の衰えを感じさせなかったこと、イメージトレーニングなどにも取り組んでいるはずとした。

 続いて、山川加入後のチーム起用に関しても言及。出場機会は一塁かDHを想定した上でその場合、今季一塁手として主に出場した中村晃の存在はどうなるか、またDH起用においても柳田悠岐が多く起用されていたことで、どのように配置するかも注目を集めるとした。

 一方で「相乗効果としては戦力的に余裕が出てくる」と大幅に打線の上積みを図れるとした。打順においても4番起用が濃厚とした上で、今季最終的に4番を務めた近藤健介が2番を打てるようになると「より優勝に近づく打線になる」と他球団にとっても脅威の打線になると見る。

 過去3度の本塁打王など、球界屈指の長打力を誇る山川が4番として1年間しっかり機能できれば、柳田や栗原陵矢なども生きてくるとした。

 また、今回の騒動を受けて山川について「色々あっても野球で恩返しすることしかできない」とした上で、あくまで「個人的な意見」と前置きしながら、「来年、西武でね、やっといて。翌年FAで移籍するという、そういった形がきれいかなとは想像したんだけど」と西武で1年間プレーした上でFA権を行使するという道筋を個人的には考えていたと明かす場面も。

 その上で、新天地を選んだ山川には「本当に心機一転やりたいという気持ちもあっただろうし、応援してあげたい」と背中を押した。

 山川の加入により、得点力不足に悩んだチームはどう変化するのか。小久保裕紀新監督の元でV奪回に臨むチームの戦いぶりにより一層、注目が高まりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ソフトバンク移籍が決定的となった山川穂高に高木豊氏が見解 「個人的な意見としては…」