マンチェスター・ユナイテッドエリック・テン・ハフ監督の退任に踏み切った場合に備え、後任のリストアップを開始しているようだ。13日、『デイリーメール』や『ミラー』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 新体制で迎えた昨シーズンはプレミアリーグを23勝6分9敗・勝ち点「75」の3位で終え、カラバカップを制して約6年ぶりのタイトルを獲得するなど“復活”を印象付けたマンチェスター・ユナイテッド。テン・ハフ体制2年目でのさらなる飛躍に向けて、今夏の移籍市場ではデンマーク代表FWラスムス・ホイルンドやイングランド代表MFメイソン・マウントカメルーン代表GKアンドレ・オナナら実力者を獲得し、戦力拡充に成功した。

 しかし、大きな期待を背負って臨んだ今シーズンは負傷者続出の影響もあり苦戦が続いている。プレミアリーグでは6位につけているものの、首位リヴァプールとの勝ち点差は「10」。CL・グループステージでは6試合でわずか1勝しか挙げられず、最下位でヨーロッパリーグ(EL)出場権すら逃すことに。ここまで公式戦24試合を終えての戦績は11勝1分12敗と黒星先行。敗戦数は既に昨シーズンの全公式戦62試合におけるそれと並んでいる。

 こうした状況の中でも、クラブ幹部はテン・ハフ監督の即時解任は検討していない模様。しかし、今後も成績が上向かなかった場合には指揮官交代に踏み切る可能性もあり、すでに後任のリストアップにも着手しているという。今回の報道によると、グレアム・ポッター氏とフレン・ロペテギ氏の名前が候補として浮上しており、今年4月にチェルシーを解任された前者についてはクラブの株式買収を計画しているとされるジム・ラトクリフ氏との面談が行われたようだ。

 また、今シーズン開幕直前にウルヴァーハンプトン(ウルブス)を解任された後者については、サウジ・プロフェッショナルリーグのクラブが招へいを画策したものの、本人がオファーを拒否したことが報じられている。現時点でマンチェスター・ユナイテッドからの接触は明らかになっていないが、今後の成績次第では具体的な動きが見られるかもしれない。

 後任人事の噂も挙がるなど、就任2年目にして苦境に立たされているテン・ハフ監督。今週末のプレミアリーグ第17節では敵地『アンフィールド』にてリヴァプールと対戦する。

現在フリーの(左)ポッター氏と(右)ロペテギ氏 [写真]=Getty Images