名古屋のモーニングも有名ですが、大阪も負けてはいません。喫茶店はもちろん、カレー屋や蕎麦屋でもモーニングセットがありますよ。

画像付きの記事はこちら




●絶頂期に閉店した伝説のラーメン店が復活!



2023年7月のオープン当初からモーニングラーメン、つまり“朝ラー”をやっている『Kiniro Asterisk(キンイロ アスタリスク)』。飲み天国・天満にあり、店主の松岡嘉孝さんは“ラオタ”の間でも名門と知られる「きんせいグループ」で修業。

2019年に天神橋筋商店街で「金彩」として独立開店しましたが、何を思ったか絶頂期の2023年4月に突如閉店し、ファンが悲しみに暮れていたところ復活したわけです。

看板メニューは、鶏ガラとモミジと豚足などを22時間煮込んだ清湯スープと魚介スープアサリが香る醤油カエシで作る「和風醤油らーめん」。麺も2階の製麺室で自家製する、「春よ恋」と「キタノカオリ」をブレンドした喉越し良い中細ストレート麺です

その「和風醤油らーめん」とは全く違い、もう一つの人気メニューである「和風塩らーめん」とも微妙に異なる“朝だけの塩らーめん”を食べられるのがモーニングタイム。

7時から10時まで提供しています。クレイジー…! 

しかし松岡さん、夜も21時まで営業し、自分で麺も作り…。いつ寝てるんすかと聞くと「ショートスリーパーなんです」。羨ましい!


●モーニング限定メニュー



「朝らーめん」は塩ベースでも魚介弱め、朝でもさっぱり食べられるライトな仕立てにしてあります。麺は通常120gだけど朝は110g。…って10gしか変わらないんですね。デフォルトでも他店より多いので、「朝らーめん」でも他店の並サイズぐらいです。

もう一つ注目すべきは、朝だけしか食べられない「カレー」。

メニューにも「ラーメン屋が作る出汁カレー」とあるように、水の代わりにラーメンに使う鶏ガラスープと魚介スープでルウをのばすのだそう。そらあ旨かろうよ。

カレーは鶏ガラと魚介の風味がかなり前面にきて、なおかつスパイスも感じられて「ラーメン味のカレー」と表現してもいいくらい。シャバシャバしていてスープカレーに近いテクスチャーです。

無料で色々な調味料をオーダーできるので、ラー油を入れてみたら見事にマッチングしました。


●「モーニングセット」が天満の地域性を物語る



ラーメンもカレーも捨てがたい…。って人にピッタリな、「モーニングセット」なるものがあるんですよ。券売機でポチッとして、カウンターに座って券を渡しましょう。するとまず出てくるのは、ビール。

「えっ」ですよね。どういう街なんじゃここはと。まあそういう街です。この店の「モーニングセット」には一口ビールが否応なしに付いてきます。一口って言っても三口ぐらいですが。カレーとラーメンは、単品と同じポーションです。

そんなこんなしているとビールがもう一杯欲しくなります。朝っぱらから欲望のままに飲んでて良いのかしら、と隣をチラ見したら、「朝らーめんとつまみ盛りと瓶ビール」というツワモノのお兄さんが。安心してビールをお代わりしました。

ちなみに「モーニングセット」は朝まで飲んだ人の〆需要が多いとか。朝まで飲んで、まだラーメンとカレーとビールって、本当に天満ってすごい街ですね!

『Kiniro Asterisk

住所/大阪府大阪市北区天神橋5-5-16

※こちらの記事は、関西の食のwebマガジン「あまから手帖Online」がお届けしています。

あまから手帖Online=https://www.amakaratecho.jp/
大阪・天満「Kiniro Asterisk」の「モーニングセット」1000円。朝まで飲んだ人の〆需要も多い