トルコサッカー連盟(TFF)は14日、スュペル・リグトルコ1部リーグ)のアンカラギュジュで会長を務めるファルク・コジャ氏への処分を発表した。

 事の発端は、11日に行われたスュペル・リグ第15節・アンカラギュジュとチャイクル・リゼスポルの一戦。両チームが退場者を出す荒れたゲーム展開のなか、1-1で試合終了のホイッスルが吹かれると、アンカラギュジュのファルク・コジャ会長がピッチに乱入し、試合の主審を務めていたハリル・ウムット・メラー氏の顔面を殴打した。ピッチに倒れ込んだ同氏は、その後も複数人に頭部を蹴られた模様。その後、同氏は駆け付けた選手やコーチングスタッフ、警備員らの助けを借りつつ、その場を後にした。報道によると、病院に搬送されたメラー氏には左目の周辺に出血と軽度の骨折が確認されたという。

 クラブの会長が主審を殴打する衝撃の事件には、国際サッカー連盟FIFA)のジャンニインファンティーノ会長が自身のインスタグラムを更新し、「フィールドの内外を問わず、サッカーに暴力は絶対に許されない」と思いを綴ると、「トルコスュペル・リグのアンカラギュジュvsチャイクル・リゼスポルの試合後の出来事は全く容認できず、私たちのスポーツにも社会にもふさわしくない」と痛烈に批判。全世界に波紋が広がっていた。

 今回の発表によると、アンカラギュジュと同クラブ関係者に複数の処分が科されるようだ。ホーム戦5試合が無観客で行われるほか、クラブには200万トルコリラ(約977万円)の罰金が命じられ、主審を殴打した張本人であるファルク・コジャ会長には永久追放処分が下されている。

アンカラギュジュvsチャイクル・リゼスポルでの一幕 [写真]=Getty Images