代替テキスト
(写真:時事通信

今年も残すところあとわずか。政界では自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる“裏金疑惑”に揺れているが、女性議員による不祥事や失言も目立った一年だった。

7月下旬に自民党女性局が実施したフランス研修は、炎上した事例の1つでもある。松川るい参院議員(52)や今井絵理子参院議員(40)らは、研修中に記念撮影した写真をSNSに投稿。だが松川議員がエッフェル塔前でポーズを決める写真などに、“まるで観光旅行のよう”と批判が殺到していた。

年末の風物詩である「現代用語の基礎知識選 2023ユーキャン新語・流行語大賞」でも、「エッフェル姉さん」がノミネートされるなど“悪い意味”で人々の記憶に残っているようだ。

こうした不祥事をきっかけに、イメージダウンした政治家も少なくない。果たして、国民から最も支持されていない政治家は誰か? 本記事では女性政治家に焦点を当て、全国500人を対象に実施したアンケート調査の結果を紹介する。

まず第3位に選ばれたのは、43票を集めた自民党の生稲晃子参院議員(55)。

昨年7月の参院選で初当選し、おニャン子クラブの人気元メンバーという知名度から注目を浴びた。自民党女性局のメンバーにも名を連ねているが、《何ができるのかわからない》《知名度だけで 仕事出来ない してないからです》と評価は芳しくない。

生稲氏といえば、選挙活動中から波乱の連続だった。NHKが候補者向けに行ったアンケートを“ほぼ無回答”で提出したため、SNSで批判が続出。生稲氏はXで謝罪し、選対広報担当者も「事務局責任者の処理ミス」と釈明していた。

だがさほど理解は得られていないようで、《候補者アンケートで無回答の欄が多かったと報道で聞き、勉強不足を否めない》《質問内容をスタッフが考えていたから》との声が目立った。

また参院選当日も『池上彰の選挙ライブ』(テレビ東京系)で、“全テレビ局のインタビューを断っていた”と明かされたことも逆風に。番組内では「国会議員としての資質、勉強が圧倒的に足りないから」と理由も暴露され、国会議員としての資質が問われていた。

そうしたイメージを払拭しきれていないことから、《良く勉強してから政界にお入り下さいとツッコミたくなる》《候補者アンケートで無回答の欄が多かったと報道で聞き、勉強不足を否めない》と厳しい声が寄せられていた。

続いて第2位に選ばれたのは、57票を集めた自民党杉田水脈衆院議員(56)。

’16年2月にSNSやブログで、国連の女性差別撤廃委員会に参加した感想を「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」と断じるなど、とにかく失言が絶えない。

’18年8月に刊行された月刊誌への寄稿では、性的少数者について「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり『生産性』がない」と表現していた。

数々の波紋を呼ぶ発言に、《偏見に満ちた言動》《差別発言が許せない》《差別的な発言が多い》《LGBTQの方々やアイヌ民族の方とかを批判する発言をされていた》との声が多数寄せられていた。

昨年12月の参院予算委員会では、当時の松本剛明総務相(64)から指示される形で謝罪、撤回した杉田氏。その後、「内閣の一員として迷惑をかけたくない」として政務官を辞した。

アイヌ民族や在日コリアンに対する不適切な投稿は、今年9月に札幌法務局が、翌10月には大阪法務局も人権侵犯と認定している。しかし杉田氏には“反省の色が見えない”と、再び物議を醸すことに。

今年11月に保守系論壇誌『月刊WiLL』のYouTubeチャンネルに出演し、あるアイヌ関係団体に対して「こんな団体に謝罪するぐらいなら政務官を辞めます」と政務官を辞した真意を語っていた。

こうした態度に、《差別発言など失言を繰り返し、反省している様子がない》《人権侵犯認定されているのに自分を正当化している》《いろいろな差別感情を持っていて、議員にふさわしくない。同じような失言を繰り返し、反省もしない》との声が上がっていた。

そして残念ならが第1位に選ばれてしまったのは、今井絵理子議員。生稲氏と杉田氏を大幅に上回る117票が投じられる結果となった。

そうした背景には、批判を集めた自民党女性局のフランス研修会をめぐる対応が尾を引いているようだ。騒動当時、今井氏はXで《「公金を使って無駄だ」という指摘もありますが、無駄な外遊ではありません》と猛反論。さらに《また追って活動報告します!!》と締めくくっていたが、いまだ“報告書”なるものは公表されていない。アンケート回答では、この件について苦言を呈する声が多数上がっていた。

《国民が求めていることに対応されていない》
《国民の生活が大変にも関わらず、観光気分でフランスでの研修に行ったから》
フランス研修の時の対応も不快だったし、世間を煽るような発言が気に入らない》

そんな今井氏は、政治家としての活動以上にプライベートが世間を騒がせてきた。

’17年7月に橋本健元神戸市議との“手つなぎ不倫疑惑”が報じられ、’18年10月にブログで橋本氏と交際していることを“宣言”。いっぽうで不倫疑惑は、キッパリ否定していた。昨年5月には骨盤を骨折した今井氏の車いすを押す橋本氏の姿も目撃されており、交際は続いていると見られている。

しかしフランス研修をめぐっては、橋本氏の“擁護”も火に油を注いでいた。橋本氏はXで、《公金で行ってるわけでもないし、党の活動やし、自己負担もあるし、今井絵理子議員に批判が向かう理由がわからん》などと主張。様々なユーザーとも応酬を繰り広げ、《今の日本国民の反応いちいち気にしてたら政治なんてできないよ》などと投稿していた。

パートナーの言動も影響しているようで、今井氏には《世間を騒がしている》《悪い印象しか残してない》《私生活も乱れている》と指摘する声もあった。

タレント議員が上位を占めた結果になったが、国民に支持されるような活動を期待したい。