オンライン動画配信サービスHulu」にて、全話独占配信中のHuluプレミア「ハピネスバトル」。第14話では、ミホ(イエル)がユジン(パク・ヒョジュ)の隠し子である娘・ジュア(ソ・イラ)に会うため、ユジンの母・ヘジョン(イ・サンスク)の店を訪れるのだが…。謎が深まる第14話を考察と共に振り返る。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】恨めしそうな表情で佇むソ・イラ“ジュア”

■「ハピネスバトル」とは

本作は、現代の闇をテーマに“ママ友同士のSNSバトル”と“主婦の謎の死の真相”を描く韓国のサスペンススリラー。ある日、高級マンション「ハイ・プレステージ」のベランダで主婦・ユジンが遺体で発見される。そして彼女の妹・ミホは、ユジンが生前にママ友たちと「自分がいかに幸せなのか」をSNSで競い合っていたことに気づき、ユジンと彼女たちの“誰にも知られたくない秘密”も少しずつ明らかになっていく――。

主人公のチャン・ミホ役を「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」のイエルが務め、ママ友たちのカリスマリーダー、ソン・ジョンア役をチン・ソヨンが、キュートなルックスで人気を集めるインフルエンサーのキム・ナヨン役をチャ・イェリョンが、完璧な専業主婦オ・ユジン役をパク・ヒョジュが、ワーキングマザーのファン・ジエ役をウ・ジョンウォンが演じる。

■共犯関係にあるジエの弱みにつけこみ、脅しをかけるドジュン

ユジンの娘・ジユルは、ユジンから“天使みたいなお姉さんがいる”と聞かされていたという。それを聞き驚いているミホのもとへ、ジョンアが訪ねてくる。以前ユジンの秘密を探っていたジョンアは、ユジンの娘と思われる少女の写真と調査書を届けに来たのだった。ミホは、渡された少女の顔写真とユジンの顔が似ていることを確認し、思わず動揺する。

その頃ドジュンは、興信所を使ってジエの携帯に盗聴器を仕掛けさせるとともに、ミホに対して警告程度の襲撃をするよう手配していた。そこへ刑事が現れ、ジエとの関係について探りを入れてくる。共犯関係の脆さを指摘されたドジュンは、その後ジエに「口を割ったらお前も娘もぶっ殺す。不動産の件を隠し通したければ黙っていろ」と脅しをかけた。

そんな中、ミホはユジンの娘・ジュアに会うためにユジンの母・ヘジョンの店“マリリン”を訪れる。しかし、ドジュンから口止め料を受け取っていたヘジョンは一切取り合わない。一方、ジュアは、以前ヘジョンの後をつけてマンションを訪れた際にミホを見かけ、自分の母親だと思い込んでいた。幸せそうな家族に恨みを抱いたのか、ミホが不在の間、ゴミを捨てに出たジンソプに瓶を投げつけて逃走する。

■ユジンの娘・ジュアとドジュンのただならぬ関係が発覚する…

後日、マンション前でミホに呼び止められたジュアは、「私もあんたの娘よ。なぜ私だけ別に暮らすの?」と恨みをぶつける。ミホと話し、ユジンがすでに亡くなっていることを知ってショックを受けるジュア。そしてユジンのことを知りたいというジュアをミホはマンションに連れて帰るのだが、ドジュンの写真を見て取り乱す。援助交際をしていた相手が、自分の母親の夫であったことに気がついたのだ。

ジュアの事情を察したミホは、ぺ刑事に連絡を取る。SNSを見てジュアとの接触を図ったドジュンと、それに気付いたユジン。その件で言い争いとなり、ドジュンがユジンを殺したのではないかという考えを伝え、さらなる調査を要請する。しかし、それが正しくても立証が難しいというペ刑事に、ミホは再び話を聞くためにジエのもとを訪れる。

しかし、ジエは不在のため結局話を聞くことができなかった。そこで迎えに来たジンソプとマンションの近くを歩いていると、バイクに乗った男に襲撃され、ミホを庇ったジンソプが負傷する。ミホがジュアとの関係にたどり着いたことを知ったドジュンが襲撃を急がせたのだ。大事には至らなかったジンソプは、巻き込んでしまった罪悪感に苛まれるミホを明るく励まし和ませる。

ジンソプが襲撃されたと知り、動揺するジエ。実は彼女は顧客に詐欺まがいの不動産取引を持ちかけ、多額の利益を得ており、そのことをドジュンに知られて脅されていたのだ。契約金が次々と振り込まれたのを確認したジエは、その金を海外送金し、国外へ逃亡しようと目論むが、ギリギリのところでミホに止められてしまう。問い詰めるミホに対してジエは、ユジンがドジュンの殺害依頼をしたという記録が収められている「黒いUSB」の存在を明かすのだった――。

■“黒いUSB”の存在によってドジュンはユジンの殺害を企てた?

第14話では、ユジンの娘・ジュアが登場し、ドジュンとの意外な関係性が発覚した。さらに、ジエがドジュンに握られていた秘密も明らかとなり、徐々に事件は真相解明へと動き出したように思える。

ジンソプとともにユジンの子供たちと楽しそうに過ごすミホを見て、自分との境遇の違いに恨みを募らせたジュア。さらに本当の母親は亡くなり、その夫が自分の“援助交際の相手”だと知ることとなり、どこまでも報われないジュアに見ているこちらも胸が痛んだ。

またユジンはドジュンの殺害を目論んでいたわけだが、その理由として“夫が実の娘とただならぬ関係性にあったこと”が原因で、殺意を募らせていったのではないだろうか。

ジエの話によると、黒いUSBについて、ドジュンも把握しているという。もし、そうであれば、ユジンの企みを知ったドジュンが逆にユジンの殺害を企てる動機が成立する。ジュアと黒いUSBの存在が、今後の展開にどう影響を及ぼしていくのか、注視していきたい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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