西島秀俊内野聖陽のダブル主演でドラマ化され話題となった「きのう何食べた?」の続編となる「きのう何食べた? season2」(毎週金曜深夜0:12-0:52、テレ東系)の第11話が12月15日に放送され、富永(矢柴俊博)と佳代子(田中美佐子)夫婦が初めて賢二(内野)に会うシーンが描かれた。いつも史朗(西島)が賢二のことを話している様子を佳代子が語り、史朗の賢二への愛に温かい涙が込み上げてきた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】ついに対面した内野聖陽“賢二”と乾杯する田中美佐子“佳代子”たち

■「きのう何食べた?」とは

同ドラマは、シリーズ累計945万部(電子版を含む)突破のよしながふみによる同名漫画を原作に、2LDKのマンションで同居する、料理上手で几帳面かつ倹約家の弁護士・筧史朗(通称・シロさん)と、その恋人で人当たりの良い美容師・矢吹賢二(通称・ケンジ)の毎日の食を通して浮かび上がる、男性2人暮らしの人生の機微を描く物語。

ほろ苦くて温かな2人の日々をリアルに描き、2019年4月クールに放送された「season1」では、X(旧Twitter)の世界トレンド1位、見逃し配信の再生数は全12話100万回超えを記録。

さらに、「第16回コンフィデンスアワード・ドラマ賞」「第101回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」で最優秀作品賞を受賞するなど、深夜ドラマ枠としては異例の記録を次々と樹立した。その後、2020年元日には正月スペシャルドラマを放送。2021年には映画化もされ、興行収入14.1億円の大ヒットとなった。

そんなファン待望のseason2は、アラフィフに突入した史朗と賢二の日常が描かれる。今までと変わらないゆっくりとした日常の中に訪れるちょっとした変化。生きていれば誰もが経験する環境の変化や身体的・精神的な変化を史朗と賢二も経験していく。

■ついに富永夫婦は賢二と対面を果たす

恋人同士の史朗と賢二は一緒に暮らし、幸せな食卓を囲み、和やかなときを過ごしていた。

小日向(山本耕史)や富永が所属するテニスサークルの試合を観戦していた史朗と航(磯村勇斗)。試合後は、賢二も合流して富永家で食事会をする予定だったが、富永のギックリ腰で中止になってしまう。しかし、その後、賢二に会いたい富永夫婦は我慢することができず、賢二と史朗を家に招いて夕食会をすることに。ついに果たした賢二との対面を富永夫婦は喜び、4人でおいしく楽しく揚げたての天ぷらを食べた。

食事が終わって賢二は佳代子と洗い物をし、賢二は自分の好物ばかりだったと礼を言うと、佳代子は買い物をしているときに史朗から聞かされているから賢二の好みはバッチリ分かっていたと話す。

■史朗「絶対ケンジが好きなやつだ!今度作ります」

賢二が「俺、好き嫌いないから献立では苦労させてないつもりだったんですけど」と言うと、苦労とかではないと否定する佳代子。

ある日のスーパーで佳代子が史朗にかぼちゃを半分個しようと誘うと、史朗が実はかぼちゃは得意じゃないと顔を曇らせるが、「でも、いいですよ、ケンジかぼちゃ好きだから」と言う。ちょっと高い食材を買うときも「まあ、でも、ケンジ好きだからな」と謎の言い訳をする史朗。佳代子が料理のレシピを伝授するときも「絶対ケンジが好きなやつだ!今度作ります」と史朗は破顔する。

「私、幸せもおすそ分けしてもらってるって感じかなぁ」と佳代子は言い、「へぇ~」と賢二は平静を装いながらも感極まった表情になるのだった。

賢二のことが大好きな史朗の気持ちが感じられ、それも史朗自身、無自覚のうちに自然とだだもれていることにじわじわと胸が熱くなる。賢二とともにこちらも感極まって、また今回も温かい涙が込み上げてきた。

◆構成・文=牧島史佳

「きのう何食べた? season2」第11話より/(C)「きのう何食べた? season2」製作委員会 (C)よしながふみ/講談社