手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。12月2日(土)の放送では、非常用の「洋服の備え」について取り上げました。


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12月に入り、大慌てで衣替えをされた方もいらっしゃるかと思いますが、非常用持ち出し袋の中身は冬用に変えましたか? 季節に合った準備をしていないと、いざというときに「使えない! 着れない!」ということになってしまいます。そこで今回は、非常用持ち出し袋の“洋服の備え”について考えます。

季節の変わり目のタイミングで、非常用持ち出し袋の点検とともにおこなっていただきたいのが“衣類の準備”です。衣類の備えは、食料などと違って命に直結するものではないと思われがちですが、実は命を守るためにとても重要です。

東日本大震災では、低体温症が原因で亡くなった方もいました。これからの時期に、もし地震や津波が起きた場合、服の備えをしていないと低体温症の危険が高まります。そのためにも、普段から着ている洋服の衣替えと同時に“災害備蓄用の衣類”も衣替えをしましょう。衣替えのタイミングで“非常用の衣類も衣替えしなきゃ”と思い起こすことができれば、常に季節にあった衣類を用意することができます。

また、備える衣類は、季節に合っているだけでなく、サイズが合っていることも重要です。特にサイズがすぐに変わってしまう子どもの場合は、それぞれのサイズに合ったものに交換しておきましょう。

それでは、何枚くらい用意しておけば良いのでしょうか? 避難所に届く支援は“まずは食料から”というのが一般的で、避難所に衣類が届くまでは3日ほどかかる場合が多いそうです。ですので“最低3日分”を目安に用意しておきましょう。

下着、肌着、女性はカップ付きの肌着を入れておくと便利です。靴下は、足を守ることを考えてクールソックスを準備しておくと良いでしょう。そのほか、ズボン、トレーナー、防寒着、室内履きなども用意しておきましょう。

また、衣類の裏に名前を書いておくと良いでしょう。そうすることで、避難所でのトラブルや取り間違いを防ぐことができます。そして、せっかく用意した衣類が濡れないように、チャック付きのビニール袋や衣類用の圧縮袋なども活用し、密封して水濡れ防止をした状態で保管しておきましょう。

意外と準備ができていないことが多い“衣類の備え”。1度用意してみると、量が多く、かさばることに気が付きます。今まで用意してこなかった方は、保管場所や保管方法から考える必要があるかもしれません。もし被災したときのために“衣類の備え”はとても重要です。

<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
“家族の人数×3日分”の用意を! 被災時に重要な「非常用洋服の備え」のポイントを解説