曲がりすぎる「メガーヌR.S.」を速く走らせるにはコツが必要! メディア対抗タイムアタックダービーに本気で挑んでみた

この記事をまとめると

11月25日に袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催された「R.S.アルティメット・デイ」のメディア対抗タイムアタックダービーに参加した

■スラロームではテストドライバーのロラン・ウルゴン氏に勝るトップタイムを記録

■本コースのタイムアタックでは惨敗し、WEB CARTOPチームは総合3位だった

ルノースポーツのテストドライバーであるウルゴン氏と対決

 真剣に勝ちにいった。

 ルノー・スポーツ(仏語はスポール)からシャシー開発のフィリップ・メリメ、同じくテストドライバーのロラン・ウルゴン両氏が登場。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

「お久しぶり」という頻度で日本に飛来しているふたりに会うのは、筆者は富士スピードウェイルノーイベント以来数年ぶり。日本がR.S.=ルノー・スポーツの重要な市場であることから、R.S.からアルピーヌにタイトルが変わる最後のモデル、メガーヌ4 R.S.のことをより深く広くルノーファンに知らせるための来日。

 聞けば日本での公道テストも積極的に行なったというメガーヌ4 R.S.。そこが気になったので、「日本のどの環境がテストに適しているのか?」と質問する。

 すると、路面のつなぎ目の段差や、路面のうねりだと言う。欧州はスペインドイツアウトバーンも路面のつなぎ目は平らに整えられる。もちろん日本もソコは同じなので、おそらく日本の旧道などの橋のつなぎ目などを指しているのだと思う。確かに大きな段差の通過があり、スポーツサスとして強い衝撃を受けるそこを、メガーヌ4 R.S.として快適性を損なわずにいかにスポーツ性を高めるか、日本での公道テストがメガーヌ4 R.S.の個性を決めた。ちなみに3 R.S.までは欧州で開発。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 ロードカーとして日常使いの快適性に70%の特性を持たせ、30%がサーキットの超高速をこなすハンドリングと安定性、そして乗り味といったバランスは、ルノー・スポーツからアルピーヌに呼び名が変わっても変わらない。変わらない理由は、すでに20年の実績がある開発チームが引き続き担当するからだ。そもそも筆者が若い頃ルノーのスポーツモデルはアルピーヌルノーと名乗っていたから原点回帰である。

 さて「勝負」に向かったのは袖ケ浦フォレストレースウェイ。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 過去にもプレス対抗として本コースのタイムアタックで勝敗を決める試乗が行なわれた、その再現。そのときのWEB CARTOPチームは総合2位だったので、その雪辱を果し、お立ち台のセンターに立つべく「筆者は呼ばれた」!

 が、正直ジムカーナは得意ではない。コースレイアウトを覚えることは得意でも、スパッと早く切り込むステアリング操作が、サーキットのコーナーを最小舵角で曲がることを主体に育った者には体質的にできなくなっている、という意味だ。

総合結果は……無念の3位

 ま、でも来たからにはやる。勝負は編集者とふたりひと組で、各人2回のタイムトライアルを行い、速いタイムが順位。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 スタートから等間隔に置かれたパイロンは、まさに左右に素早く操作するスラローム。からの高速レーンチェンジ後にUターン。すでにここまでで”パイロンタッチ”する方が多い。もちろんタッチは減点で1回につき5秒の加算。20数秒のコースでは一発で負けを意味する。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 その理由はメガーヌ4 R.S.のリヤステアである。速度に応じて前輪とは逆に後輪に舵角を与える逆操と、高速での安定性を高めるため前輪と同じく舵角を与える同操があり、今回のコース設定のスラローム区間は逆操がほとんど。つまり、パイロンに対してステア操作を「ココ!」と思って切ると自分が思っている以上にクルマの後輪は内側を通ってしまう。日常でこうした素早い操作を必要とするシーンはないが、切れば曲がるこの特性はスポーツカーとしての強力な武器だ。

 タイム的な話をすると、「ココ!」と思う位置をやや先にズラしてから素早く切り込むと丁度良かった。直後のレーンチェンジは逆操に切れているのだろう、この速度でこのステア操作は後輪がスライドする。と思う経験値を見事に裏切り、後輪は何の変化も起さず狙ったライントレースと安定姿勢でクリア。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 Uターンは奥まで突っ込んで方向転換ではなく、方向転換をスムースに行いつつDレンジが自動的に1速を選んでくれるように、姿勢が立ち上がり方向を向くと同時にアクセルを床まで踏み込める状況を早く作ることでロスタイムが少ない。

 フル加速した帰りの直線は2速がフケ切り一瞬だけ3速に入った直後にフルブレーキングしながら右、左、とシケイン状に連続で転舵して、枠のなかで完全停止するまでABSが介入するフルブレーキング。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 この最後のシケイン通過も、急減速からの急転舵で常識的にはリヤタイヤが接地を弱め、挙動が流れる状況だが、もともと持つサスペンショングリップと安定方向に、後輪ステアの相乗効果で挙動は一切乱れない。という高次元の操縦安定性に助けられて、いや引出して並みいる強豪のなか、ロラン・ウルゴンとふたりだけ22秒台ながら、タイム差でひとまず1勝!

 午後は本コースで純粋に最速タイムアタック。コースインしてメガーヌ4 R.S.のコーナリング特性、つまり4輪ステアが高い車速でどう作用するのかを2ラップ計測の1ラップめで把握する必要がある。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 過去にメガーヌ4 R.S.含めて歴代のR.S.にもちろん試乗しているが、「袖ヶ浦FRWで」となると記憶はない。本コースの4〜5〜6コーナーで、過去にこれほど素直に、いや曲がり過ぎるほどの感覚を経験したことはない。というくらいステア操作直後に曲がった、いや曲がり過ぎたか、とステア操作を戻してしまうほどだが、そこは慣れの問題だった。ドライバーとしてはステア操作の舵角に対して、こう曲がって欲しいそのとおりに曲がり安定しているのを反射的に戻していた。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 ここではやはりサーキットタクシーで4 R.S.の特性をつかみ切っている某誌の2名が圧倒的に速く、しかもくじ運からクルマもタイヤもクールな状態からスタートするだけに、新品タイヤに履き替えたロラン・ウルゴンも含めて大きく負けた。と負け惜しみをいっておく。(我々WEB CARTOPチームはクジ引きでアタック順が最後だった)

 結果、WEB CARTOPチームは今回も雪辱は果せず、3位に終わった。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

 次回、アルピーヌ・ルノーになったメガーヌかそれ以外のホットモデルなのか、再び対抗戦が楽しみになった。

ルノースポーツのメディア対抗タイムアタックダービーで奮闘

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