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 牧羊犬は羊を誘導する能力に長けているが、その能力は羊以外でも発揮できるようだ。一般家庭で暮らすオーストラリアン・シェパードのブロディは牧羊犬としての訓練を受けたことはないのだが、一緒に暮らす猫のチャーリーを室内へと誘導させるのが得意だ。

 飼い主が「チャーリーを家の中に連れてきて」と言うと、中庭にいる猫を誘導し、室内に連れ戻すのが日課となっている。

 チャーリーはブロディが中庭に出てくると「やれやれなんだぜ」という感じでしぶしぶ家に入るのだが、それでもブロディに従ってしまうのがかわいい。

【画像】 牧羊犬の血を引く犬、猫を室内に誘導する係に

 オーストラリアン・シェパードは、オーストラリアンと名がついているものの、アメリカが原産の牧羊犬種だ。

 温厚でやさしく、飼い主に忠実で愛情深く保護本能に富む性格を持っている。

 アメリカに住むボディペインティング・アーティストのサラさんは、オーストラリアン・シェパードであるブロディのDNAに刻まれた本能をうまく利用している。

 飼い猫であるチャーリーが中庭(パティオ)に出て戻ってこないときは、ブロディに「チャーリーを家の中に戻して」とお願いするのだ。

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 サラさんが依頼すると、ブロディは中庭に出て、チャーリーに中に入るように促す。チャーリーはもうわかっているようで、ブロディが近づいてくると「はいはい、入りますよ、入ればいいんでしょ」とばかりに家に入ってくる。

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 猫は自由を好むので、もっと遊んでいたい時もあるのだが、ブロディが来たら終了の合図だとわかっているのだろう。

 とっとと家の中に入ってくるのだ。

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 とは言え、たまにいう事も聞かないときもあるのだが。

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 ブロディは特別な訓練を受けたことはない。にもかかわらず飼い主の願いをくみ取り、「猫追い」の仕事を嬉々としてこなしているようだ。

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 オーストラリアン・シェパードは、1800年代にバスク地方からオーストラリアへ移住し、その後、アメリカ西部に再移住した羊飼いが牧羊犬として持ち込んだ犬が先祖であるとする説が有力だ。

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 19世紀の牧場で家畜の誘導に重要な役割を果たしたこの犬種は、高い知性と忠誠心、訓練のしやすさ、敏捷性、やさしさと魅力的な外見で知られている。

 現在では牧羊犬としてだけでなく、愛されるペットとしても人気が高い。

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 ブロディの猫追いの行動は、この犬種が自主的に飼い主の要望に応える高い知性を持っていることを示している。

 牧羊犬の血を引く犬は、言葉や笛の合図に応じるだけでなく、管理する動物の行動を瞬時に理解し、群れを維持するための迅速な判断を下すという。

written by parumo

 
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猫を家に誘導するお仕事をこなす牧羊犬のオーストラリアン・シェパード