リーグ・アン第16節、リールvsパリ・サンジェルマン(PSG)が17日にスタッド・ピエール=モーロワで行われ、1-1のドローに終わった。

リーグ8連勝で首位を快走するPSGは、4位のリールとのアウェイ開催の上位対決に臨んだ。ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)のドルトムント戦を1-1のドローに持ち込み、辛くも“死の組”を2位で突破したパリの巨人。その安堵感による油断も懸念された一戦では先発4人を変更。サスペンションドンナルンマに代わって控えGKテナスが引き続き起用されたほか、ハキミ、シュクリニアル、コロ・ムアニに代わってダニーロ、ウガルテ、デンベレが起用された。

[3-2-4-1]に近い攻撃的な布陣で臨んだPSG。立ち上がりは左に流れるムバッペを起点に押し込む形を作り出すが、決定機には持ち込めず。対するリールも守備に難がある相手の左サイドを起点に攻撃を仕掛けると、15分にはシェグロヴァがボックス右に持ち込んで2度の際どい左足のシュートを放った。

続けてのピンチで冷や汗をかいたアウェイチームだが、以降は完全に試合の主導権を掌握。遅攻と速攻を織り交ぜながら相手ゴールに迫っていく。その流れで21分にはカウンターからボックス右に持ち込んだデンベレの対角シュート、36分にはボックス右でデンベレの横パスを受けたヴィティーニャのシュートでゴールに迫ったが、前半のうちにゴールをこじ開けるには至らなかった。

互いに選手交代なしで臨んだ後半はホームのリールが押し込む入りとなり、アンヘルゴメスが2度の鋭い中央突破から見せ場を作るが、シュートを枠に飛ばせない。

後半はなかなか攻撃の形を作れないPSGだったが、やや幸運な形で舞い込んだチャンスを先制点に結びつける。ボックス左のライン際でクロスを試みようとしたリュカエルナンデスが深追いしたDFディアキテに倒されてPKを獲得。これをキッカーのムバッペが冷静に左隅へ蹴り込んだ。

何とか先にリードを手にしたPSGは直後にバルコラ、ウガルテを下げてハキミとコロ・ムアニ、以降は足を気にしていたダニーロやデンベレを下げてシュクリニアル、アセンシオとフレッシュな選手を次々にピッチへ送り込む。そして、なかなか追加点を奪えない状況で攻守のバランスを整える。

試合終盤に入ってデイビッドやウナス、カベラと攻撃的なカードを切ったリールが完全に押し込む展開になると、PSGは防戦一方の状況に。後半アディショナルタイムではボックス右に抜け出したデイビッドの決定機をGKテナスのビッグセーブで凌いだが、最後の最後にミスから失点を喫した。

94分、自陣右サイド深くでアセンシオが軽率に繋ごうとしたボールをボックス手前で引っかけられると、ウナスのシュートはGKテナスの好守で凌いだが、そのこぼれ球をデイビッドに押し込まれた。

そして、試合はこのまま1-1でタイムアップを迎え、アセンシオのミスの代償が高くついたルイス・エンリケのチームのリーグ連勝が「8」でストップした。