松本潤主演の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)は12月17日、最終回「神の君へ」を放送した。家康(松本)自ら率いる徳川軍との最後の戦いに敗れ、気高く散った茶々(北川景子)の壮絶なラストに大きな注目が集まった。(以下、ネタバレがあります)

【写真】茶々の時とはまるで別人…清らかで美しい市を演じる北川景子

■茶々、覚悟を決める

誰もが知る戦国武将・徳川家康の人生を、一人の弱き若者の成長物語として描いてきた「どうする家康」。最終回となる第48回では、最後まで戦う覚悟を決めた秀頼(作間龍斗)と茶々、そして乱世を終える覚悟で自ら前線に立った家康それぞれが決戦に臨む様子が描かれた。

秀頼が「ともに乱世の夢を見ようぞ!」と吠え、茶々が「ともに行こうぞ、家康!」と覚悟を決めた最終決戦だったが、豊臣が天下を奪取することはかなわなかった。炎に包まれた天守で秀頼と茶々は覚悟を決め、泣きじゃくる千姫(原菜乃華)を逃がした。

■「茶々は、ようやりました」

初めに秀頼が腹を斬り、その鮮血を体に受けながら「見事であった」と亡骸をねぎらった茶々。最後まで命運を共にした武士たちも果て、ひとり残ると「日ノ本か…つまらぬ国になるであろう」「おのれの夢と野心のためになりふりかまわず力のみを信じて戦い抜く! かつてこの国の荒れ野を駆け巡った者たちは、もう現れまい」と、乱世の終焉を惜しんだ。そしてふっと天を仰いでほほ笑み「茶々は、ようやりました」。語りかけるように潔く散った――。

演じた北川は、信長の妹・市役で「どうする家康」に初登場。賤ケ岳の戦いでは武装して籠城し、最後は娘たちを宿敵・秀吉(ムロツヨシ)に託して「一片の悔いもない。織田家は死なぬ。その血と誇りは、わが娘たちがしかと残していくであろう」と凛とした姿で最期を迎えた。

■視聴者も感激「語り継がれる名演」

あまりの散り際の美しさに、視聴者の間で「茶々も北川さんに演じてほしい」の声が高まる中、その声に応えるかのように茶々として再び登場。宿敵であったはずの秀吉の前で媚びを売るようにはしゃぎ鉄砲をぶっ放す姿から始まり、徐々にその裏に隠されていた家康への憎しみ、天下を取ることへの強烈な野心を覗かせ、凛とした市とはまた違う存在感で見る者を圧倒した。

そして迎えた茶々の最期に、視聴者からも「茶々の最期が圧巻だった」「美しく、誇り高い茶々様に圧倒された」「語り継がれる名演だと思う」と絶賛の声が続々と上がった。

北川は放送終了後、自身のX(旧Twitter)を更新。「1年間ご視聴ありがとうございました! お市、茶々と、二役共に最期まで誇り高く生き抜き、散ることができました。この作品で三度落城し、二度死にました。共に走りぬいた組の皆様、ご覧くださった皆様、ありがとうございました」とメッセージ。この投稿にも「お見事でした!」「カッコよかったです!」の声があふれた。

第48回で家康の生涯を描き、全放送を終えた「どうする家康」。最終回放送後には「#どうする家康」がXの世界トレンド1位に躍り出る反響で有終の美を飾った。

北川景子“茶々”と原菜乃華“千姫”/(C)NHK