日々エンタメ×テクノロジーについて発信するリアルサウンドテック編集部。腕利きの執筆陣による読み物も好評ですが、一方で若年層の読者も多い媒体として、参考にしているのは現役大学生たちの声。連載「Z世代のリアルレビュー」では、編集部にインターンスタッフとして勤務する現役大学生ライターの視点から、毎週さまざまなトピックをお届け。第5週は先月のロサンゼルス旅以降、英語学習モチベが右肩上がりの伊東がお送りします。

【写真】実際に『ATH-TWX7』を専用アプリなども導入して徹底的に使用してみた

 今年もクリスマス、そして年末年始が近づいてきました。この時期に入ると、1年間頑張った自分を労わりながら、何か自分へのプレゼントを検討する人も多いのではないでしょうか。

 そんなプレゼント選びの候補として、筆者がぜひお勧めしたいのがイヤホンの新調です。実のところ筆者は、これまで音楽好きを公言しながらあまりオーディオ機器にこだわったことがありませんでした。TWS(完全ワイヤレスイヤホン)を使用していた時期もありましたが、ズボラな性格ゆえ充電を忘れてせっかく持参しても使えない、おまけに道端で落としてそれ以来……ということも。

 最近はずっとiPhone付属の有線イヤホンを愛用していました。なんだかんだ有線イヤホンがしっくり来るんですよね。

 しかし、そんな筆者でも「これは欲しい! 買ったら絶対なくさない!」と思えるTWSに出会えたんです。それが今回紹介する、オーディオテクニカ『ATH-TWX7』。

 今回は2023年マストバイと言える『ATH-TWX7』を、現役大学生である筆者の独自目線で徹底レビューしていきます。

〈スタイリッシュさと可愛らしさを兼ね備えた唯一無二のデザイン〉

 筆者がケースを一目見て感じたのが、フォルムのあまりのキュートさ。丸みを帯びながらもコロンとしたケースには、可愛さのあまり思わず声が出てしまいました……。

 本製品のカラーバリエーションは全3種。その中で今回筆者が選んだのが、リッチホワイトというカラーです。クールすぎず可愛すぎない、この絶妙なホワイトカラーが他メーカーではあまり見られない色味で、筆者は完全に心を奪われました。

 そして特筆したいのが、ケースのフォルムと手触り感。TWSを持つ上での懸念点として、「どこかで落としてしまうリスク」は避けられないですよね。実際に今回『ATH-TWX7』を使用する際にも、たとえば電車やバスなどに乗っている間は、落としてしまうリスクを考えて少しヒヤッとした場面がしばしば。

 しかし本製品は、とにかく手馴染みの良い形状・素材でデザインされていて、落としてしまうという心配の必要が全くないのです。まるで手に吸い付くような感覚さえありました。

 またケースの開閉も変に音が立つことなく、スムーズな開け閉めが可能。シンプルながらもユーザー視点でこだわり尽くされたデザインに、筆者は何度もキュンとしてしまいました。

〈自分好みの音楽体験にカスタマイズ〉

 近年のTWSは、専用アプリと連動することで好みの音質へとカスタマイズできるものがほとんど。本製品も専用アプリ「Connect」を使うことで、細かい部分までアレンジができちゃいます。

 なかでも筆者がおすすめしたいポイントは3つ。

 1つ目は、細やかな音量調整が可能であるという点です。たとえば、音楽や動画を視聴しているとき、1段階上げると音が大きすぎるけど、そのままだと少し物足りない。こんな経験をしたことはないでしょうか。デバイスのデフォルトの音量調整は16段階となっていますが、なんとこのアプリを使用すると32段階、64段階とかなり細やかに音量調整することが可能になります。

 2つ目は、音質を自由にカスタマイズできるという点です。自分で自由にイコライザーをカスタマイズすることももちろん可能ですが、初心者ですと「正直どこをいじればいいか分からない……」という方も多いと思います。そんなユーザーに対して、専用アプリではオリジナルの他に4つのプリセットイコライザーが選択可能であり、まずはそれらをトライしてみることで細かな音の変化を楽しむことができます。自分の好きな音を知ることはかなり面白く、気づいたらハマってしまったなんて人も多いでしょう。

 そして3つ目は、シチュエーションに合わせて選べる豊富な機能です。たとえば「アンビエンスコントロール」では、近年主流となっているノイズキャンセリングだけでなく、周囲の音を取り込みながら音楽が聴ける「ヒアスルー」や再生中の音量が一時的に下がる「トークスルー」が選択できます。またヒアスルーでは、どのくらい周囲の音を取り込むか、アプリを通して指一本で簡単に調整できるようになっています

 ちなみにアンビエンスコントロールは、わざわざアプリを開かなくとも、イヤホンをタッチすることで簡単に切り替えることが可能です。たとえば仕事中、1人で作業している時は周囲の音を少し取り込みながらヒアスルーで使用。そして誰かから声をかけられたら、イヤホンをタッチすることでトークスルーに切り替え、イヤホンを装着しながらでも気にせず会話をすることができます。

 また上記機能は音楽再生中だけでなく、通話中も同様に切り替えが可能です。イヤホンには小型の高性能マイクを搭載しているため、騒音が気になる場所での突然の通話にも困りません。

〈意外と知られていない、ハイレゾ対応の凄さ〉

 本製品の特徴としてお伝えしなければならないのが、ハイレゾ対応イヤホンであるという点です。

 そもそもハイレゾとはなんぞや、という方も多いと思いますが、一言でいうと「CDよりも高音質な音源」というように言われています。もっと知りたい!という方は、ぜひ下記の記事から学んでみてください。

 ちなみに、筆者がハイレゾ音源に触れるのは今回が初めて。普段ストリーミングなどで聴いている音源とどのくらい違いがあるのか、とても楽しみでした。

 そして、実際に音源を無料公開しているサイトにて、試しに1曲聴いてみると……「全然違う!!!」

 普段聴いている音楽が2Dで平面だとしたら、ハイレゾ音楽はまさに3D。音が立体的に聴こえるとはこのことか、と納得しました。

 筆者の中で最上級の音楽体験は、「ライブ会場に足を運ぶこと」でした。小さなライブハウスも、熱気溢れるフェス会場でも、"生の音楽"を楽しむことがこれまでの生き甲斐でした。

 しかしハイレゾ音源があれば、自分だけの空間にいながらライブ会場同等の音を楽しむことができます。これは一度ハマると、かなり沼です……。

 ハイレゾ対応のイヤホンの購入以外に、ハイレゾ音源を入手することにもお金がかかってしまうのですが、筆者的には生活を豊かにする良い投資になると感じました。

〈よくある悩みにも対応してくれるマルチポイント接続のすばらしさ〉

 また、本製品は、2台の機器へ同時に接続ができるマルチポイントに対応しています。実はこの機能がかなり便利だったんです。

 たとえばスマートフォンで音楽を聴いている最中に、PCで行うオンライン会議の時間になった場合。通常だとスマートフォンに繋げているBluetoothを解除したあと、PCに繋げ直さなければいけません。

 しかし、本製品ではペアリングし直す手間なく、接続しているPCですぐさま対応することができます。いつも会議開始ギリギリになってPCを立ち上げる筆者にとっては、非常に助かる機能でした(笑)。

 また筆者的に、あったら嬉しい機能のひとつとして「急速充電」は欠かせません。せっかく高性能イヤホンを買っても、充電がなくて使えないとなったら、本当に落ち込みますよね。それが朝の満員電車に乗る前とかだったら、もう悲しみに堪えられません……

 そんななか、『ATH-TWX7』は急速充電にも対応していて、わずか15分の充電で、約60分間の使用ができてしまいます。筆者も実際に使ってみて、充電ができていなくて使えないというシーンは一度もなく、スキマ時間の充電のみで長時間イヤホン装着をしても問題ありませんでした。こうした機能にももれなく対応している点が、本製品の魅力のひとつとも言えます。

 近年テクノロジーの急速な進化によって、日々様々なガジェットが新たに発売されています。その中で、「興味はあるけれどお金がかかるし、どのガジェットに投資したらいいか悩む……」という方は多いのではないでしょうか。

 今回筆者が紹介したオーディオテクニカ『ATH-TWX7』は、そんな初心者の方でも手に取りやすく、長く愛用できるもの。今以上に音楽体験をアップデートしたい方はもちろん、オンライン会議や通話など、日常のあらゆる場面でストレスフリーに使える製品です。ぜひ来年に向けて、イヤホンの新調を検討してみてはいかがでしょうか。

(文=伊東美優)

オーディオテクニカ『ATH-TWX7』