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(写真:AP/アフロ

「(ワールドシリーズで)勝つことが今の僕にとっていちばん大事なことだと思う」

12月15日に行われたドジャース入団会見で大谷翔平(29)は、青いユニホームに身を包みながら笑顔を見せた。

世界一の夢をかなえるため、ドジャース入りを決意した大谷。アメリカ野球界を代表する名門との縁は高校時代にまでさかのぼる。

「花巻東高校時代、当時ドジャースでスカウトを担当していた小島圭市さん(55)が大谷選手にほれこみ、メジャー行きを勧め、ドジャースの素晴らしさを説いていたそうです。

球団の歴史や、カリフォルニアの環境のよさなどを伝えられていたといいます。小島さんの説得もあり、大谷選手は高校卒業後すぐのドジャース入りを第一に考えていました。

しかし、日本ハムファイターズで当時監督を務めていた栗山英樹氏(62)から、二刀流の勧めがあり、これに感銘を受けて、日本ハムに入団することを決意しました」(スポーツ紙記者)

12月5日には所属チームが決定すると報じられていたが、実際にドジャースとの契約が発表されたのは12月10日

交渉長期化の裏側を在米スポーツジャーナリストが明かす。

「大谷選手は入団会見で『決めたのは発表前日の夜』と言っていましたが、これは細かい条件のことでしょう。契約額の97%が後払いで支払われるなど、特殊な契約でしたからね。高校時代のこともあり、最初からドジャースプレーしたいと決めていたそうです」

夢の世界一に向けて進み始めた大谷。実は入団会見前に訪れていた場所があるという。

「会見に向けて大谷選手は、自身の見た目を気にしていたそうですよ。手術した腕をかばって思うように運動できず、すこし太ってしまい、一平さんに『顔が丸くなったけど、これで会見に出ていいのかな』と相談したといいます。

また髪形も気にして、切りに行ったと聞いています」(前出・在米スポーツジャーナリスト)

■無頓着だった髪形にこだわり始めた訳

日ハム時代には、当時の主将・宮西尚生選手(38)に散髪してもらったこともあるほど、大谷は髪形にはこだわりがなかった。

そんな彼が世紀の会見の前に訪れた“美容室”とはーー。

「大谷選手は通訳の水原一平さん(38)に紹介され、カリスマ美容師であるミラ・チャイハイドさんのもとで定期的に整髪しているといいます。

彼女はこれまで、デビッド・ベッカム(48)や、ブラッド・ピット(60)、ハリソン・フォード(81)などのヘアメークとして活躍してきた世界的スター御用達の美容師です」

実際にハイド氏は、ドジャースとの契約が発表された後にインスタグラムを更新し、大谷とのツーショットとともに、契約締結を祝っていた。

ハイド氏には“異能”があるようだ。美容関係者がこう証言する。

ハイド氏は高級なサロンではなくロサンゼルス高級住宅街にある自宅の車庫にお客さんを招き、ヘアカットしているそうです。

そこには、ハイド氏以外誰もいません。デビッド・ボウイの楽曲などが流れるプライベートな空間での施術で、リラックスできるそうです。

人目を気にしてほとんど外出しないという大谷選手も、同じでしょう。顧客はハイド氏としばらく言葉を交わすうちに、親友やセラピストみたいに思えてきて、誰でも心を開くそうです。

『誰もが私のことを話しやすいと言ってくる』とハイド氏自身も語っています」

超一流のヘアメークアップアーティストであるハイド氏のカットにも特徴が。

「顧客と関係性を築いたうえで、対話しながら、髪形を決めていくそうです。ハイド氏はかつてインタビューで、『実際に切り始めるまでどう切るかは、本当に決まっていません』と話していました。

美容師には『洞察力が重要だ』と語るハイド氏は、髪の状態や、顧客との会話、表情、靴などを見ながらカットしていくといいます。『技術に基づいていますが、直感的で創造的な作業』とハイド氏は語っていました。

会見での髪形も、ハイド氏の直感によりできあがったものでしょう」(前出・美容関係者)

施術後、利用者にはある変化が訪れるという。

「自分で気づかなかったよさが引き出されて、多くの人が自信を持つことができるそうです。ハイド氏もインタビューで、『私の仕事で最も喜びを感じるのは、人々が本当に幸せそうで自信を持っている姿を見ることです』と語っていました。

大谷選手も胸を張って会見に臨めたのではないでしょうか」(前出・美容関係者)

ハイド氏の“神の手”で顧客たちは全世界的なスターへと変身するようだ。前出の美容関係者は続ける。

「かつてロンドンにいたハイド氏はベッカムのヘアカットを手掛けることで、ファンの関心を呼び、オーラを引き出して、世界的なサッカー選手に駆け上がるサポートをしたことでも知られています」

MLB屈指の人気球団に入るにあたり、アメリカでの大谷の注目度はさらに上がる。

「大谷選手は世界的スーパースターである自身の身だしなみや振舞いが、よくも悪くもチームメイトやファンに影響を与えることを理解しています。

名門・ドジャースを引っ張っていき世界一になるために、ハイド氏の力を借りているのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)

世界一に導く“カミワザ”を受けた大谷に、野球の神様はほほ笑むことだろう。