佐藤健長澤まさみ森七菜が共演する映画『四月になれば彼女は』に、仲野太賀・中島歩・河合優実・ともさかりえ・竹野内豊が出演することが発表された。

【動画】映画のタイトルコールは佐藤健自らが担当! 『四月になれば彼女は』予告編

 川村元気のよる34万部突破の同名の恋愛小説を映画化した本作。四月、精神科医の藤代俊(佐藤)のもとに、かつての恋人・伊予田春(森)から手紙が届く。“天空の鏡”と呼ばれるウユニ塩湖からの手紙には、10年前の初恋の記憶が書かれていた。ウユニ、プラハアイスランド。その後も世界各地から届く、春の手紙

 時を同じくして藤代は、婚約者の坂本弥生(長澤)と結婚の準備を進めていた。けれども弥生は突然、姿を消した。「愛を終わらせない方法、それは何でしょう」。その謎掛けだけを残して。春はなぜ手紙を書いてきたのか? 弥生はどこへ消えたのか? 2つの謎はやがてつながっていく。「あれほど永遠だと思っていた愛や恋も、なぜ、やがては消えていってしまうのだろう」。現在と過去、日本と海外が交錯しながら、愛する人の真実の姿をさがし求める“四月”が始まる。

 主人公の藤代俊を演じるのは、佐藤健。結婚を直前に控えて謎の失踪を遂げる藤代の婚約者・坂本弥生は、長澤まさみ。藤代が10年前に交際していた初恋の女性で世界中を旅しながら藤代に手紙を送る伊予田春は、森七菜

 監督は、米津玄師Lemon」、藤井風「青春病」、宇多田ヒカル「Gold ~また逢う日まで~」など、多くの伝説的ミュージックビデオを演出し、圧倒的な映像の美しさと、人間の様を生々しく描き出す抜群のセンスとアイデアで注目される新鋭・山田智和。本作で長編映画に初挑戦する。撮影監督は、『新聞記者』『余命10年』などを手掛けた今村圭佑、音楽は数々の岩井俊二監督作品の映画音楽を手掛けてきた小林武史

 佐藤演じる藤代が通うバーの店長・タスクを演じるのは、仲野太賀。これまでに第45回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、第64回ブルーリボン賞助演男優賞など数々の映画賞を受賞をするなど、コメディからシリアスまで様々な役柄を演じ分ける実力派俳優の仲野が、今作ではそれぞれの抱える恋愛観について語りあい、自身も恋愛について悩みを抱える藤代の親友を演じる。繊細でどこか物憂げな雰囲気を纏った仲野の姿に注目だ。

 藤代と春の大学時代の写真仲間であり、写真部部長・ペンタックスは中島歩が好演。第76回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出された『サタデー・フィクション』、第71回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『偶然と想像』など、国内に留まらず海外作品にも出演し、世界でも高い評価を得ている中島が、藤代と春の過去をよく知る存在として、物語の鍵を握る。

 長澤演じる弥生の妹・坂本純には、Netflixシリーズ『First Love 初恋』、テレビドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK総合ほか)に出演、昨年には『百花』、『ある男』、『線は、僕を描く』、『PLAN 75』など計8本の映画に出演し、第35回日刊スポーツ映画大賞・新人賞を受賞するなど、若手ながらもその確かな演技力が評価され大注目されている新進気鋭の俳優、河合優実。姉・弥生の独特な恋愛観を知る唯一の存在として、どのように藤代と関わるのか期待したい。

 藤代の勤める大学病院の同僚・小泉奈々にともさかりえ。映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』、テレビドラマ『監察医 朝顔』第2シーズン(フジテレビ系)と話題作に出演し続ける名優のともさかが、医師として働きながら、子育てにも奔走する愛情溢れるシングルマザー演じます。突然失踪した弥生について手がかりを知っており、藤代の相談にのりながら優しく見守ります。シングルマザーや働きながら子育てをする女性が増加している昨今で、自身も一児の母であり、仕事との両立を経験してきたからこそ醸し出せる、奥行きの深い演技は必見だ。

 森演じる春の父親で、唯一の家族である伊予田衛を演じたのは、竹野内豊WOWOWドラマ『さまよう刃』、『イチケイのカラス』シリーズ(フジテレビ系)、映画『シン・ゴジラ』、など数々の大ヒット作品に出演。確かな存在感を放ち続け、名実ともに日本を代表する俳優である竹野内が、今作では妻を亡くしシングルファザーとして春に深い愛情を注ぎながらも、拭いきれない深い孤独を抱えた繊細で複雑な役どころを見事に演じる。

 映画『四月になれば彼女は』は、2024年3月22日より公開。

※追加キャストからのコメントは以下の通り。

<コメント全文>

仲野太賀

山田智和監督とはショートムービーでご一緒して以来親しくさせて頂いていたので、智和さんの長編デビュー作に参加できてとても嬉しく思います。

素敵なキャスト、スタッフに囲まれながら過ごした撮影はあっという間に終わってしまい、現場から帰るのがとても名残惜しかったです。

春の訪れとともに、この美しい日本映画が公開される事が楽しみでなりません。

是非、劇場にお越しください。

■中島歩

美しい物語、美しい俳優、美しいロケーション、美しい撮影。そこへ美しいとは言い難い未熟な人間が浮き出てくる。愛する人と末永く生きるため、今日も努力と思考を続ける私たちの現在地が描かれていると思います。そんな作品に関われて光栄です。

■河合優実

山田智和監督ご自身の長編デビューという大切な機会で、信頼を寄せて役を任せて頂いたことは、いち俳優としてとても嬉しいことです。的確にねらいを持って、ともに空気をつくろうと、掴(つか)もうとして下さった事に、共闘してくれる監督だと感じ、少ないシーンながらも現場で充実した時間を過ごしました。藤代と弥生の人生に少しでも奥行きや豊かさをもたらす存在になれたらと参加させていただきました。作品が多くの人に届き、胸の中に残っていくことを願っています。

■ともさかりえ

現場での佐藤さんの佇(たたず)まいや、纏(まと)う空気に、救われるような気持ちでした。そして、真摯に作品と向き合う山田監督の演出に背筋が伸びました。ほんの少しの参加でしたが、豊かなものをいただいたなと感謝しています。みなさまにも、ぜひ劇場で味わっていただけますように。

竹野内豊

今回私が頂いた役柄は、原作では唯一登場することのない人物であったため、演じることに少々戸惑いはありましたが、以前、山田監督のオリジナル・ショートフィルム『Somewhere In The Snow』を拝見した際に、美しい映像の中に紡がれた台詞の一言一言に心が込められており、監督の感情がそのまま生きているような、とても素敵な作品でしたので、ぜひ参加させていただきたいと思いました。

山田監督の初の長編作、私も公開を楽しみにしております!

映画『四月になれば彼女は』に出演する(上段左から)ともさかりえ、仲野太賀、竹野内豊(下段左から)河合優実、中野歩 (C)2024「四月になれば彼女は」製作委員会