マフィン

11月にイベントで販売されたマフィンを購入した複数の客が腹痛などを訴えた問題で、製造・販売した菓子店を所管する東京都目黒区保健所が、行政処分を見送ったことが19日、報じられた。これを受け、X(旧・ツイッター)ではユーザーから怒りの声などがあがっている。

 

■マフィン約3,000個をリコール

問題となったのは、目黒区内の焼き菓子店がアートイベント『デザインフェスタ』で販売したマフィン。購入した人から腹痛や嘔吐といった体調不良を訴える声や、具材が糸を引いているといった指摘が相次いだ。

厚労省では、販売されたマフィン約3,000個について、健康への被害が最も高い「CLASSI(クラス1)」のリコール対象となることを公表していた。

 

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■細菌が検出されず

報道によると、目黒区保健所にも体調不良を訴える連絡が複数寄せられ、店への立ち入り検査を実施。体調不良を訴えた人の便や、マフィンの成分を分析したものの、食中毒の原因となる細菌は検出されなかった。

このため、体調不良がマフィンによるものとは断定できないとして、店への行政処分を見送ることとなったという。

なお食品衛生法では、病原微生物により汚染された食品を販売するなどした場合に、保健所が営業停止処分を出すことができるとされている。

 

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■「食品を買うのが怖い」怒り

一連の騒動はXでも関心が高かったことから、行政処分見送りの報道を受けて関連ワードがトレンド入り。

ネットユーザーからは、「理屈上『腐ってなかった』とされるってこと? それとも、検出されないと腐ったものを売っていいってこと?」「返品されたマフィンは調べられないの? 時間が経ったら逃げ得ってことだよね…」「健康被害が出た状況でも検査で証拠が出なかったら放免…そんなことでは食品を買うのが怖い」と怒りの声が。

「体調不良になって病院までかかった人たち本当に可哀想」と被害者に対して同情の声もあった。

 

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■知識や責任感の欠如

一方で、「もう廃業されているので、指導、営業停止、営業許可剥奪などはできない。賠償が発生するかだが、証拠はないのでそちらも難しそう」との見方もあり、「マフィンと排泄物両方から菌が出なかったのなら証拠はないので何もできんでしょう」「釈然としないけど、現状のルールなら仕方ない」と行政の決定に理解を示すユーザーも。

また件の騒動で焦点が当てられた食品を扱う側の知識不足について、「行政処分はないけれど、衛生処理含む専門知識をしっかり身に着けてから事業をしてほしいところ」「マフィンを購入して食べた結果についてではなく、製造者としての知識や責任感の欠如が問われる問題だと思う」といった意見も見受けられた。

糸引きマフィン騒動、行政処分見送りの報道に「逃げ得ってこと」 被害者への同情も