新型「GLC」に続き、流麗なフォルムが魅力のミッドサイズプレミアSUV「GLCクーペ」もフルモデルチェンジ

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メルセデス・ベンツ日本が新型「GLCクーペ」を発表し、販売を開始した。3月に日本導入が開始されたメルセデス・ベンツSUVの中核を担う新型「GLC」に続き、その派生車種で流麗なフォルムが魅力のミッドサイズプレミアSUV「GLCクーペ」も新型に移行したことになる。導入モデルは2Lディーゼルターボエンジン+マイルドハイブリッドの「GLC 220d 4MATIC クーぺ」で、車両価格は¥8,980,000。新型メルセデス・ベンツGLCクーペとはどんなクルマなのだろうか。

「GLC」をベースにしたスタイリッシュなクーぺスタイルのSUV

メルセデス・ベンツGLCクーペは、ベストセラーSUV「GLC」をベースにしたスタイリッシュなクーぺスタイルのSUVとして、2017年2月に上陸。たちまち日本でも好調な販売を記録した。「GLC」よりも全長を伸ばして、低く流麗なプロポーションを実現したのも大きなポイントだった。その後、2019年10月のフェイスリフトでフロントグリルが台形に改められたほか、インフォテインメントが最新型のMBUXに変更され、さらに人気を高めた。

そんなGLCクーペが今回フルモデルチェンジされ、第2世代へと進化。GLCはひと足早く、2023年3月に新型モデルが日本上陸を果たしているが、その後を追うようにリニューアルされた。

メルセデスのデザイン基本思想「Sensual Purity」を継承したエクステリアデザイン新型「GLCクーペ」では、「Cクラス」と同等の安全・快適装備、「GLC」と同等の走行性能・利便性、「Sクラス」譲りの最新技術、そして「GLCクーペ」ならでのスポーティな個性を実現したというが、その詳細を見てみよう。

伸びやかなプロポーションと上質でスポーティなインテリア

力強く張り出したフェンダーと逞しいホイールアーチがタフさをアピールメルセデスのデザイン基本思想である「Sensual Purity(センシュアルピュリティー=官能的純粋)」を継承したというエクステリアデザインは、伸びやかでスポーティ。フロントグリルと連続したスリムなヘッドライトや精悍さを増した最新デザインのフロントバンパーがワイド感を強調する。なお、全幅は先代モデルと同じ1890mm、ホイールベースは15mm、全長は50mm伸ばされている。

Cd値が先代に比べ0.03低い0.30と、エアロダイナミクスも向上サイドビューでは、力強く張り出したフェンダーと逞しいホイールアーチがSUVらしいタフさをアピール。エアロダイナミクスにも優れ、Cd値が先代に比べ0.03低い0.30の数値となっているところもポイントだ。

水平上下2段のダッシュボードを採用。上部は翼のような形状に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットを配置インテリアには水平上下2段のダッシュボードを採用。翼のような形状の上部に、航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットが配置されている。また、下部には大きなインテリアトリムが広がり、リアルウッドインテリアトリムで質感の高い室内空間が作られている。

運転席に備わる12.3インチの大型コックピットディスプレイは自立型で、ダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える。この伸びやかなプロポーション、上質でスポーティなインテリアは、新型「GLCクーペ」の大きな魅力となりそうだ。

進化したパワートレーンとSクラス譲りの最新技術を搭載

日本に導入されるモデルは「GLC220d 4MATICクーペ」の1グレードで、最高出力197ps/最大トルク440Nmを発生する2L直4ディーゼルターボエンジン「OM654M」を搭載する。このパワーユニットは新型クランクシャフトの採用で排気量を1992ccとした新設計で、マイルドハイブリッドシステムのISG も搭載。23ps(17kW)/205Nmのブーストが可能で、従来以上にスムーズな加速感と燃費の低減を実現する。

最高出力197ps/最大トルク440Nmを発生する2L直4ディーゼルターボエンジンを搭載トランスミッションは9速AT「9Gトロニック」で、4輪駆動システム「4MATIC」には雪道や悪路での走破性を高める「オフロード」モードが追加された走行プログラム「ダイナミックセレクト」が組み合わされる。

オフロードモードには、360度カメラシステムを使いメディアディスプレイに車両のフロント下方の路面映像を仮想的に映し出す「トランスペアレントボンネット」機能や急な下り坂での安定した走行をサポートする「DSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)」も備わる。

さらに、車両の傾きや路面の勾配、標高、経度緯度、コンパスのほか、車速やエンジン回転数、メディアディスプレイに周辺地形における現在の車両姿勢やフロントホイールの操舵角、リアアクスルステアリング装備車の場合はリアホイールの操舵方向などを表示する新開発の「オフロードスクリーン」を搭載する。

サスペンションは新型Cクラスで定評のあるフロント4リンク式/リアマルチリンク式を採用。オプションとしてエアマチックサスペンションも用意される。また、後輪操舵システム「リア・アクスルステアリング」もオプションで設定されている。

このほか、最新の安全運転支援システムや最新世代の対話型インフォテインメントシステム「MBUX」、AR (Augmented Reality拡張現実)ナビゲーション、生体認証システム、ウルトラハイビーム付きデジタルライトなど、先進技術も満載される。

「Sクラス」譲りとなる最新技術の採用も多く、これも新型GLCクーペの大きな魅力となりそうだ。まず導入されるのは「GLC220d 4MATICクーペ」の1グレードのみだが、近いうちにAMGモデルが追加されることだろう。なお、「GLC220d 4MATICクーペ」の詳細なスペックは12月中旬に発表される。

文/近藤暁史 写真提供/メルセデス・ベンツ日本

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