あれ!? かえって在来線の旅が楽しくなったかも!?

特急列車の代替で誕生

北陸新幹線の金沢~敦賀の延伸開業を来年3月16日に控え、関連線区のダイヤが次々と発表されました。

在来線の金沢~敦賀は第三セクター移管とともに、特急列車は走らなくなります。さらに、特急「しらさぎ」の一部便も、名古屋~米原~敦賀で運転取りやめとなります。

そんな中、それを代替する形で、「快速」が新たに設定されることになりました。これが特急代替ということで、かなりの飛ばしっぷりになっており、話題になっています。

●米原~敦賀ノンストップ快速

運行されるのは、敦賀発6:31と米原発22:48の計2便。途中駅はありません。その時間帯の特急「しらさぎ」が敦賀で新幹線接続しないため廃止になり、代わりに運転されるものです。

同社によると、車両は223系225系による4両編成とのこと。

ちなみに、米原~敦賀には新快速が大阪方面から走ってきますが、最高速度130km/hを誇る新快速も本区間ではすべて各駅停車で「名ばかり新快速」と言われることも。ですので、このエリアに一般列車が通過運転を行うのは異例といえます。ましてや、中核駅の長浜すら通過し、32分間、じつに45.9kmが無停車となります。「本気出してきた」「これはやばい」とSNS上でも興奮の声が上がっています。

なおこの快速は毎日運行されますが、いちおう臨時快速の扱いで、今後の利用状況によっては無くなることもあるとしています。

「快速不毛地帯」にもついに快速が!?

ハピラインふくい「快速」

朝夕にそれぞれ4本ずつ、さらに上記のノンストップ快速に接続する1本の計9本が、敦賀~福井で運転されます。

途中の停車駅は、今庄もしくは南条、武生、鯖江のみ。途中の南今庄、湯尾、王子保、北鯖江、大土呂、越前花堂は通過となります。

同社によると、快速は「今庄停車」「南条停車」がそれぞれ運転されるということで、「今庄と南条どちらも停車」という便は無いとのこと。どこの便がどちら停車になるかはまだ調整中で、来月には改めて発表されるとしています。

なお、快速は途中で前の各駅停車を追い抜いたりはしないそうです。

この区間も、大々的に快速運転が行われるのは大きな変化といえます。数年前まで、早朝の敦賀行き1便で快速があり、鯖江・武生・南条・今庄に停車していました。しかしいよいよ本格的な運行とあり、SNS上でも期待の声が多く上がっています。

特に注目されているのが、上記2本を乗り継ぐ、米原→敦賀→福井という「特急並み快速」の移動です。99.9kmの旅程を実質70分ほどで走破し、途中停車駅はわずか4駅。これはまさに「しらさぎ」と同等の所要時間です。

もちろん、車窓は真っ暗、さらに敦賀以北では「青春18きっぷ」が使えません。しかし「特急料金いらず」で駅をどんどん通過していく快速の新規誕生は、鉄道ファンにとってはロマンを感じさせることとなります。

JR北陸本線で使われる521系電車(画像:写真AC)。