河合優実が主演する映画『あんのこと』の追加キャストとして、佐藤二朗稲垣吾郎、河井青葉、広岡由里子、早見あかりの出演が発表され、併せてティザービジュアルが解禁となった。

【写真】シャブ中で“ウリ”の常習犯――河合優実演じる杏が大きく写し出されたティザービジュアル

 本作は、2020年6月、新聞に掲載された「ある1人の少女の壮絶な人生を綴った記事」に着想を得て描いた人間ドラマ。若手俳優・河合優実が機能不全の家庭に生まれ、虐待の末にドラッグに溺れる少女・杏を演じ、『SRサイタマノラッパー』や『ビジランテ』などで現代社会の問題にスポットライトを当ててきた入江悠監督がメガホンを取った。

 追加キャストとして、佐藤二朗ドラッグに溺れていた杏を救おうとする、人情味あふれる型破りな刑事・多々羅役。また、稲垣吾郎が、多々羅と親交がありつつも彼の裏の顔を暴こうとする、正義感と友情に揺れるジャーナリスト・桐野を演じる。

 さらには、杏の母親・春海役として河井青葉、杏の祖母・恵美子役として広岡由里子、杏の隣人で幼い赤ん坊の母親・三隅紗良役として早見あかりが出演する。

 佐藤は「実話に基づいた本作。新聞の小さな三面記事から炙り出されたこの物語を、絶対にこんなことを起こさせてはいけないという思いと、この腹を抉られるような事実をなんとしても人々に伝えたいという思いで演じました。この、ほとんど祈るような思いが、一人でも多くの方々の胸に届くことを願っています」とコメント。

 稲垣は「最初にシナリオをいただいた時に受けた動揺を今も忘れられません。人は生まれながらに誰かと繋がり生きていく権利を持っている。その思いを信じて作品に参加させていただきました。杏の声がどうか皆様の心に届きますように」としている。

 ティザービジュアルは、河合演じる杏が大きく写し出されたデザイン。つらい現実のなかで懸命に生きる杏の表情と、横に添えられた「だれにも、私を殺させない。」というコピーが印象的なビジュアルとなっている。

 映画『あんのこと』は、2024年6月7日より全国公開。

映画『あんのこと』に出演する(左から)佐藤二朗、河合優実、稲垣吾郎 (C)2023『あんのこと』製作委員会