ボーナス商戦やクリスマスシーズンに突入し、ネットで商品を購入する機会も増えている。留守にしている際、再配達を防ぐために良かれと思って置き配」を率先している人も多いだろう。だが、「置き配泥棒」なる犯罪者も出現。対策として「宅配ロッカー」が有効だ。パナソニックが防犯アドバイザーと一緒に、年末年始の防犯対策を紹介した。

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●「置き配」3割に対し、「宅配ボックス」は15%弱



 パナソニックが11月下旬にメディア関係者向けに開催した「すまいの防犯ラウンドトークセッション」では、防犯アドバイザーの佐々木成三さんと京師美佳さんをゲストに招き、帰省などで留守にする家が増える年末年始の防犯対策と、2024年に注意すべき防犯のポイントを紹介した。

 特に、最近では「置き配泥棒」など新しい犯罪も増えているという。ブラックフライデーから始まりボーナス商戦、クリスマスシーズンと、何かとネットで購入する機会も増える中、配達員不足や再配達を減らすために「置き配」を率先している人も少なくないだろう。

 パナソニックが、持ち家の一戸建てに住み宅配ボックスを持っている人(300人)と宅配ボックスを持っていない人(300人)に、ネットで買い物をする頻度を調査したところ、月1回以上ネットで買い物をする人は7割という結果になった。

 また、受け取り方法は、55%の人が対面で直接受け取ると回答しており、次に33%の「置き配」が入っている。新型コロナ感染症対策の影響もあり、置き配は社会に定着しつつある。

 一方で「宅配ボックス(ポスト一体型)」(14%)、「宅配ボックス(箱型)」(13%)、「宅配ボックス(ケース)」(9%)と、宅配ボックスを利用している人はまだ少数派といえる。

 置き配泥棒は、この「置き配」と「宅配ボックス」のギャップを突いた新しい犯罪として増えていることが推測できる。

 もっとも、宅配業者や警察官なりすまして家に侵入して強盗する犯罪も増えているので、対面による受け取りも気をつけた方がいいという。

 こうした置き配泥棒やなりすましの対策の一つが、「宅配ボックス」や「録画できるテレビドアホン」などとなる。

 パナソニックの「宅配ボックスコンボライト」は、訪問者と対面することなく押印と施錠ができる。

 設定によって宅配業者に「宅配業者の方は宅配ボックスに荷物を入れてください」というメッセージを流して自動で録画。荷物の受け取りを室内のドアホンモニターに表示したり、スマートフォンに通知を届けて確認できる。

 また、ワイヤレスモニター付きテレビドアホン「VL-SWZ700シリーズ」は、高画質と大画面モニターで来訪者を確認できる。留守中の訪問者も、録画・録音ができるため、帰宅後に確認できる。

 さらに外出先からスマホで応対できるので、年末年始など長期に家を留守にする際は、在宅を装うこともできる。


●犯罪者が嫌がる4原則は「音」「光」「時間」「人の目」



 佐々木さんは「犯罪者は防犯設備の不備などを狙うので、その脆弱性を埋めることが肝心」と、「攻めの防犯」をアドバイスする。

 京師さんは犯罪者が嫌がる4原則に沿った対策をすすめる。具体的には「音=防犯アラーム」「光=センサライト」「時間=窓の二重鍵など侵入までの時間を稼ぐ機器」「人の目=防犯カメラ」の四つである。

 年末は電話を使った給付金詐欺や特殊詐欺も増える。最近の電話機・ファクスは、自動録音できる機能や女性の声を男性の声にかえる「ボイスチェンジ」機能、通話を切るタイミングをつくるためにチャイム音を鳴らす機能などを搭載する機種もある。

 「攻めの防犯」をキーワードに家族で防犯対策を検討して、無事に新年を迎えよう。(BCN・細田 立圭志)
防犯アドバイザーの佐々木成三さん(右)と京師美佳さん(左)