コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“おしゃれの醍醐味”をテーマに描いた漫画『本家に引き取られた妾の子が義母と義姉にめちゃくちゃ愛される話』をピックアップ。

【漫画】まるで逆シンデレラ?優しさあふれる義母と義姉の姿に「私もこの家族の一員になりたい」と反響の声続々

作者である漫画家のおつじさんが、2023月9月16日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、2.2万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事ではおつじさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

■庶子の美治に“おしゃれの楽しさ”を伝える義姉と義母

物語の主人公は、妾として本家の鴻蔵(こうのくら)家にやってきた庶子の美治(みや)。新しい洋服が届き、衣装部屋へと向かう2人の義姉を見かけた美治は「私もお手伝いいたします」と声をかける。すると義姉たちは「あんた本当にいつまで経っても察しが悪いわねぇ!」と衣装部屋に連れて行き、美治にも衣装を選ぶよう指示。

“お姉さまたちの手間を取らせてはいけない”と焦る美治に、義姉たちは「とりあえず片っ端から気になったものを着てみなさい!」と言ってファッションショーを開始する。

そんな中、自分の好きな洋服がわからず、“私は今までお姉さまたちにすべて決めていただいて、甘えていたのですね”と自覚する美治。

その後、隠れていた1着の洋服を見つけ“着たい”という旨を義姉たちに伝えると、なぜか義姉たちは急によそよそしく承諾する。しかし、美治が選んだ衣装を着ると「いいじゃないですか」「やっぱりアタシの目に狂いはなかったわね!」と義姉たちは大喜びした。

実は義姉たちは百貨店からカタログをもらい、2人で美治の衣装を選んでいたのだった。そこへ義母がやって来て、“2人が美治を大事に思う気持ちは分かるが、美治も「おしゃれの醍醐味」を理解できる頃合いだ”と伝える。

そして美治はその醍醐味を「自分の“好き”を見つける楽しさ」だと気付き、最後は“おしゃれは楽しいもの”だと実感するのだった――。

義理の家族が妾の子に愛情深く接する本作。ネット上では「なんて優しい世界なんだろう」「皆こうなら幸せなのに…」「私もこの家族の一員になりたい」「心が荒んでいたので、この幸福感で泣ける」といったコメントが続出。

また、「登場する洋服が全部かわいくておしゃれ!」「袴のデザインがかわいすぎる」など、漫画内で描かれた洋服についても称賛の声があがっていた。

■作画の際には「自分でもフフッと笑えるギャップが作れているかを確認」

――『本家に引き取られた妾の子が義母と義姉にめちゃくちゃ愛される話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

こちらは現在、WEBマンガ誌「comic POOL」で連載をさせていただいている『いびってこない義母と義姉』という作品の一幕です。古くからあるシンデレラストーリーの「序盤のいじめ描写」を描くのが苦手で、ならばいっそいびりがないものを作ってみようと思ったのがきっかけです。

ざまぁ展開から得られる爽快感はない代わりに、読む人がノーストレスでほっこりできたらと思います。

――本作では、キャラクターの衣装に細部までこだわりが感じられて、非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。

舞台となる本家が“名家”という設定なので、説得力のある画面にしたいと思っています。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

『いびってこない義母と義姉』本編1話の「呼び方」というエピソードで、主人公のミヤに対して義母が自身を“マミー”と呼ぶように伝えるシーンです。マミーチャーミングな面が出つつ、読者の皆様にもマミーの愛称(?)で親しまれるきっかけとなったやりとりなので、今でも大好きです。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか?

編集さんと昔の経験談をお話したりして「こういう場面でこういう事を言ってくれる人がいたらなぁ」という願望などから出たりします。よく脱線して思い出トークになってしまったりもしますが、沢山お話をしてくださるので本当にありがたいです。

――おつじさんの作品は、キャラクターの表情とセリフのギャップが非常に面白く、ワードセンスも魅力的に感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか?

褒めてもらえると嬉しい部分なのでそう仰っていただけて光栄です。時間を置いて原稿を見たときに、自分でもフフッと笑えるギャップが作れているかを確認します。

――今後の展望や目標をお教えください。

このマンガに求められている「ほっこり」と「フフッ」を今後もきちんと両立させていけたらと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつも読んでくださり、また感想などもいただき本当にありがとうございます!皆さまに「推してて良かった!」と思える作品展開をしていけるよう精進しますので、これからも応援の程よろしくお願いいたします!!

優しい世界観を描いた『本家に引き取られた妾の子が義母と義姉にめちゃくちゃ愛される話』が話題/画像提供/おつじさん