年内最終戦となるリーグ・アン第17節が20日に一斉開催で行われた。

8位のスタッド・ランスは10位のル・アーヴルとのホームゲームに臨み、1-0で勝利した。なお、MF伊東純也とFW中村敬斗はともにフル出場した。

立ち上がりから優勢に試合を進めるランスは、伊東を起点に幾つか決定機を作り出す。さらに、20分過ぎにはマツシワへの危険なチャージでエンディアイエが退場となり、数的優位を手にした。すると、この直後の25分には伊東、マツシワ、フォケの連携で右サイドを崩し、フォケから完璧なクロスが供給される。これをボックス中央で待ち構えていた中村が抑えの利いた見事な右足ダイレクトボレーでゴール右下隅に突き刺した。

中村の見事な今季2点目で先手を奪ったホームチームは、ボールを握って試合をコントロールしつつ伊東のチャンスメークからカドラが2点目に迫るなど安定した試合運びで前半を終えた。

後半もボールを握って押し込む展開を作り出したランスは伊東と中村がボックス付近で積極的なチャレンジを見せて足を振っていくが、チーム同様に最後のところで決め切れない。結局、後半は10人相手に1点も挙げられなかったが、中村のゴールを最後まで守り切って年内最終戦を白星で飾った。

前節、下位に沈むリヨンに敗れた3位のモナコは、15位のトゥールーズとのアウェイゲームに臨み、2-1で逆転勝利した。なお、FW南野拓実は74分までプレーした。

[3-5-2]の布陣で南野とゴロビンインサイドハーフに配する攻撃的な布陣で臨んだモナコ。開始5分に左サイドをあっさりと破られて右クロスからマグリに先制点を決められる。だが、ここから攻勢に転じていくと、26分には中央の南野が鮮やかなターンでDF2枚を剥がして局面を変えると、ヴァンデウソンの右クロスが相手のクリアミスを誘発。ボックス右でフリーのベン・イェデルが古巣相手にきっちり恩返しゴールを決めた。さらに、前半終盤の44分にはボックス内でバログンが倒されてPKを獲得。これを再びベン・イェデルが古巣のゴールに流し込んで逆転に成功した。

しかし、1点リードで折り返した後半はゴロビンが報復行為で相手を蹴ってしまい、立ち上がりに一発退場に。これで数的不利を背負ったアウェイチームはここから相手にボールを握られて守勢を強いられる。そのなかで後半は守備に奔走した南野は献身的な守備でチームを助け、74分には1点リードの状況でディアタにバトンを渡した。その後、チームは泥臭い守備でホームチームの攻撃を最後まで撥ね返し続けて2試合ぶりの白星を手にした。

前節、リールとのドローで連勝が「8」でストップした首位のパリ・サンジェルマン(PSG)はホームでメスと対戦し、3-1で勝利した。

前半はアウェイチームの堅守を前にボールを握りながらも攻め切れない状況が続いたPSG

それでも、後半立ち上がりの49分にイ・ガンインの右サイドからの絶妙なクロスをゴール前に飛び込んだヴィティーニャがワンタッチで合わせて先制に成功する。これで余裕が出てきたホームチームは60分、ボックス手前左からムバッペが圧巻の右足ミドルシュートをゴール右隅に突き刺し、25歳のバースデーを自ら祝った。

その後、71分にセットプレーから1点を返されるが、83分には相手DFの不用意なGKへのバックパスをかっさらったムバッペが冷静に決め切ってリードを2点に戻した。これで勝利を確実なものにしたルイス・エンリケのチームは、試合終了間際にムバッペの実弟である16歳MFエタン・ムバッペをトップチームデビューさせ、公式戦では初となる兄弟共演も果たされた。そして、このまま勝ち切ったPSGがきっちり勝利を取り戻して年内のリーグ戦を終えた。

その他では、RCランスとの上位対決を2-0で制したニースが2位をキープ。また、モンペリエとマルセイユの一戦は1-1のドロー決着となった。

リーグ・アン第17節 結果
▽12/20(水)

スタッド・ランス 1-0 ル・アーヴル
トゥールーズ 1-2 モナコ
パリ・サンジェルマン 3-1 メス
モンペリエ 1-1 マルセイユ
ストラスブール 2-1 リール
リヨン 1-0 ナント
ニース 2-0 RCランス
クレルモン 1-3 スタッド・レンヌ
ブレスト 4-0 ロリアン