かつてビッグクラブが中心となって構想が進んでいた「ヨーロッパ・スーパーリーグ(ESL)」構想。国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)がクラブへの制裁を課すと牽制していたが、無効であるとの判決が出た。

ことの発端は2021年4月18日。ヨーロッパの12クラブがESLの設立を正式に表明していた。

ESL参加に関しては、各クラブの会長やオーナーらが主導となっており、選手や監督らは知らされていない状況であったために、猛反発を受けると、サポーターからも大反対を受けることに。各地で抗議活動が起こり、クラブを見捨てるというファン・サポーターが多く現れていた。

そんな中、UEFAFIFAも反対の姿勢を表明すると、参加するクラブに対しては制裁を課すことを通達。チャンピオンズリーグ(CL)などUEFAの大会への参加禁止などの処分を下すとしていた。

これを受けて多くのクラブが撤退。最終的に主導していたレアル・マドリーバルセロナユベントスの3クラブが撤退を宣言しない事態が続いていた。

しかし、これに関して新たな動きが。ヨーロッパの司法裁判所はUEFAFIFAの決断に対し「優越的地位を乱用している」として、ESL参加のクラブを閉め出す取り決めは違法であるとの見解を示していた。

すると、これを受けてESLを後援する企業である「A22」は、新たな大会を提案。男女が関わるリーグとなるという。

新たな提案は、3つのリーグで「64」の男子クラブがスポーツ上の功績に基づきいて参加するリーグシステムであるとのこと。女子に関しても2つのリーグで「32」クラブが参加するものとなるという。

男子に関しては、上位のスターリーグとゴールドリーグはそれぞれ16チームで構成され、最下層のブルーリーグは32クラブで構成される。毎年、昇格・降格があるシステムになるという。なお、賞金など詳細は現時点で発表されていない。

ただ、司法裁判所は今回の判決について「必然的に承認されることではない」とし、新たなリーグの設立が許可されるというわけではないとしている。